じぶん更新日記

1997年5月6日開設
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2011年版・岡山大学構内でお花見(38)センダンの花と落花

 昨日の日記にクスノキの花と落花の写真を掲載したが、ほぼ同じ時期に、センダンの花も見頃を迎えている。なお、クスノキ同様、センダンも、年に3回落とすモノがある。
  • 1回目が写真右下のような落花。
  • 2回目は、10月下旬〜11月上旬の黄葉の絨毯。(2008年10月27日2010年11月1日の日記参照。)
  • 3回目は12月に入ってから目立つ黄金色の果実。地面に落ちるのは翌年の2月すぎ。(2008年12月13日2007年2月19日の日記参照。)

5月23日(月)



【小さな話題】

岡山はすでに梅雨入りモード

 岡山県岡山市では5月23日の03時台から雨が降り始め、24日午前06時までの24時間積算降水量は69.0ミリ、72時間では82.0ミリに達した。今回の雨は南岸に停滞する梅雨?前線と低気圧によるもので、弱いながらもずっと降り続いているところに特徴がある。気象庁のデータによれば、23日午前03時以降24日06時までの間で、降水量がゼロであった時間帯は23日の13時〜14時までの1時間だけであった。

 また、こちらの情報によれば、中四国の県庁所在地の24時間、72時間積算降水量は
  • 鳥取県鳥取 26.0 43.0
  • 島根県松江 19.0 32.5
  • 岡山県岡山 69.0 82.0
  • 広島県広島 34.0 37.5
  • 山口県山口 35.0 38.5
  • 香川県高松 54.5 65.5
  • 徳島県徳島 52.5 53.0
  • 高知県高知 36.0 57.5
  • 愛媛県松山 43.5 57.5
となっていて、中四国ではいちばん雨が少ないと言われている岡山や高松がトップや第2位を占めているところが興味深い。

 なお、日本のはるか南には、非常に大きな雲の渦を伴った台風201102号 (SONGDA)があり、今後、日本の南岸に到達して梅雨?前線を刺激する恐れがあり警戒が必要である。
追記]
鹿児島地方気象台は23日、九州南部(宮崎県、鹿児島県)が梅雨入りしたとみられると発表。沖縄・奄美地方に次ぐ梅雨入りで、昨年より20日、平年より8日早い。

【思ったこと】
_b0523(月)2011年版・高齢者の心と行動(5) 行動を活発にして、喜びを獲得する仕組み(3)現実には達成不可能と考える立場

 昨日の日記で、生きがい(←但し原文では「Happiness」)についてのスキナーの主張に対しては、
  • 1. 「生きがい」の理想かもしれないが、現実には部分的にしか実現できない。
    • 1.1. 我々が生活していくためには働かなければならない。それらは「働かなければクビになる」という好子消失阻止の随伴性で強化されている。贅沢三昧の王様や大富豪などごく一部の階級を除けば、「好子出現による強化」だけの世界で生きていくことは現実には不可能。
  • 2. 「生きがい」の定義としては不十分である、もしくは妥当でない。
    • 2.1. スキナーの主張は生きがいの必要条件ではあるが十分条件ではない。
    • 2.2. スキナーの主張は生きがいの必要条件でも十分条件でもない。生きがいは(正の)強化とは無関係の独立概念である。
    • 2.3. 「好子出現による強化」だけの世界というのは、要するに、「やりたい時にやりたいことだけをすればよい」ということであるが、そのような状況では人はしばしば、困難な状況をすべて先延ばしし、何もしないでゴロゴロするだけの退屈な生活になってしまう。人は困難を克服することによってこそ強くなれるのであって、「好子出現による強化」という「甘やかし」だけでは、向上をはかることができない。
といった各種の批判や異論があると述べた。

 このうち1.1.は、スキナーの主張を「生きがい」の理想であるとしつつも、現実には達成不可能と考える立場である。じっさい、もし、我々が死後に天国に行かれると仮定した上で、どんな天国に住んでみたいかと思いをめぐらすと、スキナーが主張した「能動的に行動し、かつその行動が強化される世界」と大差無い世界を描くことになるのではないかと思われる。

 もっとも、現実世界で100%の達成は不可能であるとしても、科学技術の進歩や格差解消をめざすことで、向上をはかることはできる。スキナーが『科学と人間行動』の冒頭で述べているように、科学技術の進歩により人類は、労苦、病気といった阻害要因を克服してきた。なお、『科学と人間行動』の訳本は4200円となっているが、テキスト検索可能な原書PDF版がこちらから無料でダウンロードできるので御一読をお勧めする。

 このほか、社会保障が進んだ国では、高齢者は無理に働かなくても、働きたい時だけに働き、また生活時間の大半を趣味に費やすこともできるようになる。




 次の2.1.の「スキナーの主張は生きがいの必要条件ではあるが十分条件ではない。」という異論に関しては、必要条件として、スキナーが主張した行動環境を保証するように努力しつつ、並行して十分条件を整えて行けばよく、それほど大きな齟齬は生じないように思われる。

 問題は2.2.や2.3.のような批判にどう応えるのかということにある。

 次回に続く。