じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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§§ 3月15日に、京山頂上に出現した最高レベルの「光の輪」。下の記事参照。


03月15日(日)

【ちょっと思ったこと】

京山頂上に出現する巨大な光の輪の仕組み
 3月15日の夕刻はよく晴れ、上の写真にあるように、アパートのベランダから最高レベルの「京山の光の輪」を眺めることができた。この現象は、閉園した岡山スカイガーデン(かつての京山ロープウェー遊園)の観覧車が西日にあたって輝く現象であり、ライトアップではない。私が住んでいるアパート近辺では、春分の日の1〜2週間前と、秋分の日の1〜2週間後の時期だけに限って眺めることができる。

 この写真は毎年1度は、Web日記に掲載している。過去4年間の主な記録は以下の通り。  この現象はなかなかの「珍風景」ではないかと思われるので、ナニコレ珍百景というテレビ番組に投稿してみた。採用されたら3万円が貰えるということだが、どうなるだろうか。

 さて、これを機会に、この「光の輪」がどういう仕組みで生じるのかを考察してみた。
 まず、この現象が見られる時間帯であるが、上記の写真は17時50分前後に撮影したものである。この日の岡山の日の入り時刻は18時12分となっているのでそれより20分ほど前がオススメということになる。

 次に見られるエリアであるが、これは、日の入りの方向によって日々移動するはずである。 こちらの航空写真にも写っているように、この観覧車は、北東・南西方向に設置された巨大な鏡のようになっている。但し、鏡の役割を果たしているのは観覧車のそれぞれのゴンドラの窓や屋根の部分であって、曲面になっているため、反射の角度には若干の幅がある。イリジウム衛星のように、閃光を放つわけではない。

 でもって、そのエリアであるが、春分の日の少し前の日、日の入りより20分ほど前の時刻ということになると、太陽の方位は、左図に示すように、真西より若干南西よりのあたりになるはずである。観覧車を平らな鏡に見立ててると、反射光の方位は、観覧車の北北東方向になる(図の薄いピンク色のあたり)。

 春分の日を過ぎると、太陽が沈む方位は北寄り(時計方向)に移動していく。反射光の方位は左右対称なので、逆に、反時計方向に移動していくので、おそらく、明誠学院や岡山商大、あるいはその近隣のマンションあたりが絶景ポイントになるはずである。




 ところで、夕日の頃にこれだけ光るのであるから、おそらく、日の出の20分後あたりにも、どこかで光の輪が見られるはずである。地図の黄色の三角形が、推定される朝日の方位と、光の輪が見られるエリアの推定位置。

 朝日の方位は、上述の夕日の方位とは逆に、夏至に近づくにつれて反時計回りに移動する。よって、光の輪が見られるエリアは、これから先、夏至までの間は、時計回りに移動していくはずである。但し、観覧車の設置方向に近づけば近づくほど、入射角が大きくなるので反射率は落ちるのではないかと推測される。

 また、このことからみて、冬至の前後では、日の出の位置が南東になるため、岡山駅の新幹線ホームや駅周辺のビルから、相当に眩しい光の輪が見られるはずである。そのうち、冬至前後の早朝に岡山駅から新幹線で出張する機会があれば、この予想が当たるかどうか確認してみたいと思う。