じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典

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[今日の写真] 公開講座(午前の部)の風景。防災情報のレーダー画面をモニターに映し台風の雨雲の様子をチェック。この防災情報サイトは、6/12より運用開始されたものであるが、本格的な台風の雲を映し出したのは、これが初めてではないかと思う。各所で防災に役立てられたはずだ。


8月8日(金)


【思ったこと】
_30808(金)[教育]暴風警報の中で「インターネット入門」の公開講座

 総合情報センターの兼担教員に任命されている関係で、8月8日の9時半から11時半までと、18時から20時まで、「インターネット入門」というテーマでほぼ同じ内容の講義を2回担当した。

 この日は台風10号の接近が伝えられており、特に夜の部が開始された頃は暴風雨となっていた。暴風警報が出た場合の対応についての事前の案内が無かったため、「一人でも受講生が来られた時は予定通り開講、欠席した方には後日対応」というセンター側の方針で、講義を進めることになった。実際には、夜の部のほうで1/3近くの欠席者が出た模様。

 5/19の日記7/8の日記に書いたように、大学が主催するコンピュータ関係の公開講座は、大きな曲がり角に来ているように思う。単にブラウザの操作法の手ほどきをしたり、インターネットを利用すればこんな情報が手に入れられますというだけの案内であるなら、もっと受講料の安い、自治体の生涯学習講座や民間のパソコン講座が山程ある。またそういうところの講師のほうが、初心者が分かりにくい点や陥りやすいミスを熟知しているはずである。

 とはいえ、私自身は、新米の兼担教員であって、公開講座全体の方針をあれやこれや批判するわけにもいかない。今回は、全体の方針でもある「入門講座」(=ブラウザの使い方、検索のしかたなどの基本的操作法を手取り足取り教えること)を基本としつつ、私なりに考えた、大学公開講座としての特色を多少加味しながら2時間の講義を構成することとした。

 講義の中で私が強調したのは、
  1. テレビや新聞と同じくらい身近になったインターネットではあるが、まかり間違えば、ネット中毒(一日中引きこもってネットに熱中)になったり、知らないうちにウィルスをばらまいたり、犯罪の被害者(詐欺、違法な取引、...) になる恐れがある。物理的にナイフで刺される事はないとはいえ、ネットを利用する際には、通り魔や凶悪犯罪の多発地帯を一人で歩くようなものだという警戒が必要。
  2. 現実の生活にしっかり根をおろした上で、それをさらに豊かな内容にするためにネットを利用すべき。
  3. 氾濫する情報や、情報操作の罠にはまることなく、メディアリテラシー、情報リテラシーをきっちり身につけることが必要。
  4. インターネットの利用は、まずは、有用な情報の能動的活用にあるが、最終目的としては、自分自身が発信する側に立つこと、つまり、自分が持っているオリジナルの知識、技術、あるいは貴重な写真などがWeb公開できることを目ざしてもらいたい。
といった内容であった。4番目の「発信する側に立つ」ことに関連して、日記才人や、そこに登録されているいくつかのWeb日記を紹介させていただいた。