じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 月齢5.3の月と本部棟。今回の月は、8月14日(火)早朝に金星食を起こす特別な月である。

 なお、本部棟屋上に、校旗(学旗)と白地にコミュニケーションシンボルを染め抜いた旗が掲揚されるようになったことは7月9日の日記に記した通りであるが、この日から、なぜか、メインポールの両側に、従来とは左右逆の位置で掲揚されていた(写真右下参照)。単に、旗を揚げる人の好みなのか、何か意図的な変更があったのかは不明。

7月24日(火)

【思ったこと】
_c0724(火)「おひとりさまの最期」講演会(15)要介護度認定制度/まとめ

 7月23日の日記の続き。

 講演の一番最後のところでは、介護保険の改善策として、以下の4点が提案された【スライド資料による】。
  1. 要介護度認定制度を廃止せよ
  2. ケアマネを中立にせよ
  3. 身体介護と生活支援を1本化して料金を中間にせよ
  4. 介護報酬を上げて介護職の地位と労働条件を改善せよ

 ちなみに、上野氏は今回と同じようなタイトルで各所で講演されており、それを拝聴された方のブログなどを通じて、内容の類似性が確認できる。しかし、上掲の1.については、ごく最近になってから明確に主張されるようになったとのことであった。フロアからの質問へのお答えの中でも述べておられたが、要するに、要介護度認定というのは、当事者のためではなく、利用抑制を目的としている。認定制度の目的は、天井知らずとなる恐れのある利用を抑制し、持続可能な制度を維持するために設けられたというのである。しかし、その認定には莫大な費用がかかる。その人的、金銭的コストを当事者のために使ったほうがよいのではというのが、廃止論の趣旨であるようだ。「天井知らず」の危惧については、かりに医療であるならば医師が自身の裁量で高額な治療(といっても通常は保険医療の範囲だが)を行うが、だからといって、医療保険制度が崩壊することはない。介護制度においても中立的なケアマネを中心にトータル・ライフ・マネジメントの支援を行うのであれば天井知らずの利用は抑制できるという論理であるようだ。

 もう1つ、4.については御著書の『ケアの社会学』の中でも「ケアワークの値段はなぜ安い?」という形で論じられていることであり(こちらの連載の中の1月28日の日記参照)、重要かつ難しい問題であると思う。
 以上、15回にわたって連載を続けてきたが、講演会参加の目的という点からもう一度振り返ってみると、日本の高齢者が置かれている、在宅、施設、家族といった問題について、上野氏の鋭い視点からの各種ご指摘は大いに参考になり、意義深い一日であったと言える。但し、「おひとりさまがどういう形で最期を迎えるか」ということについては、制度的な面や住環境の問題はよく分かったものの、個人個人の高齢おひとりさまが、どういう形で「よりよい死」を迎えていったのかという点は殆ど取り上げられておらず、残念であった。社会学という学問の性質なのか、上野氏御自身の関心対象によるものかは分からないが、個人レベルでのQOL、幸福観、死生観といった問題はやはり、社会学ではなく心理学や臨床哲学の研究対象であるのかもしれない。