じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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§§ 2008年版・岡山大学構内の紅葉(20)

 岡大西門の右横には何本かのモミジがあり、今年の紅葉の写真は11月18日の日記に掲載したところである。ここにあるのは、いちばん西側にある別の樹で、他のモミジより少々時期が遅い。この樹の葉っぱが散った頃には本格的な冬が到来する。


11月27日(木)

【思ったこと】
_81127(木)[心理]日本心理学会第72回大会(51)環境配慮行動をおびやかす10匹の怪物(3)

 前回の続き。

 11月24日の日記で、この講演のタイトルからして、少々、納得できない部分があったと書いたが、そもそも、「ten dragons(「10匹の怪物」と翻訳)という喩えはどういう発想に基づくものなのだろうか。

 講演レジュメに基づいてその経緯を辿ると【いずれも長谷川のほうで要約改変】、
  1. 気候の変化の一部は自然のものかもしれないが、人間の行動が関与したことは疑いが無い。
  2. 環境の問題は、Corporate(「組織」と訳されていたが、企業などのことを言っているようだ)によるもの(だけ)ではなく、個人も問題発生源である。
  3. しかし、我々は「すべきこと」を全てやっているわけではない。したほうがよいと知っているのにしないのはなぜか。要するに持続可能な選択は心理的な障壁によって阻まれている。それが10匹の怪物であり、これを退治すれば改善につながる。
というロジックによるものらしい。講演でも言及されたが、持続可能な社会のために我々が何をすべきかについては我々はみな何らかの知識を持ち合わせている。各種Webサイトでも、「地球を救う50のこと」とか「我々ができる51のこと」というようにいろいろな項目が挙げられているが、知識として「すべきこと」を持ち合わせていてもそれだけでは行動は起こらない。

 行動分析学的に言えば、これは間違いなく、「その行動が強化されていないからだ」ということになるのだが、徹底的行動主義者でないギフォード氏は、これに代わるどういう方策を提唱されているのであろうか。これが今回の御講演のポイントになるのではないかと思った。

次回に続く。