じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典

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[今日の写真] [今日の写真] エゴノキ(左)とウツギ(右)。どちらも下向きに白い花を咲かせる。5月28日に訪れた自然保護センター園内で撮影。


5月31日(火)

【ちょっと思ったこと】

街頭募金の信憑性

 6月1日付けの朝日新聞記事によれば、NPOを名乗り「難病の子供たちに支援を」などと呼びかける募金活動に、虚偽の求人広告で集めたアルバイトを使ったとして、大阪府警は31日、グループの実質責任者とグループ代表を職業安定法違反容疑で逮捕した。府警は集めた金は数千万円にのぼり、大半が寄付目的以外に使われた疑いもあるとみて、詐欺容疑でも捜査するという。

 ネットで検索したところ、MBSのサイトに闇の正体!善意の募金に重大疑惑という放送記録(2004.12.24.)があり、これと同一の団体ではないかと推測される。私も、JR大阪駅前でこの団体の活動を目撃したことがある。その時にもちょうど、親子連れや、初老の男性が寄附していた。

 今回の逮捕は「虚偽広告や虚偽の条件での職業紹介や労働者の募集などを禁じている」職業安定法違反に関わるものであるが、これを機会に、集めたお金が目的通りに使われていたのかどうか、徹底的に糾明してほしいと思う。

 1997年6月6日の日記に書いたように、大学院生の頃、京都の下宿に、「肢体不自由児施設から」と言って若い女性が寄附を求めて訪ねてきたことがあった。その時は特に疑うこともなく、当時のお金で500円を寄附してマスコット人形を買ってしまったが、のちに、そのマスコット人形が、カルト宗教団体のニセ募金活動に使われているものと同一であり、かつ、彼女の名乗っていた「ボランティア団体」が、そのカルト宗教がよく使う福祉団体名と同一であることを知って愕然としたことがあった(2002年7月9日2002年7月10日の日記に関連記事あり)。

 いまの世の中、さまざまな詐欺で金をだまし取られることがある。しかし、投資目的だと偽って金をだまし取られるような詐欺は、ある意味では利欲に目がくらんだあげくの自業自得であると言えないこともない。いっぽう、福祉を名乗るニセ募金は、善意を踏みにじるという点で、たとえ100円の詐欺であってもゼッタイに許すわけにはいかない。

 とはいえ、街頭(および訪問)募金をやっているどの団体がホンモノで、どの団体がニセモノであるのかを見極めることはきわめて困難。けっきょくのところ、街頭(および訪問)募金には一切応じない、募金をするならば、その団体の活動のことを十分調べた上で、郵便振替や、スーパーレジなどにある既設の募金箱を通じて寄附をするだけにとどめるのが賢明なやり方ということになりそうだ。