じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典

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[今日の写真] 台風6号の影響が心配された岡山地方であったが、特に強い風も吹かず、帰宅時には写真のような夕焼けが見えた。





7月10日(水)

【ちょっと思ったこと】
伊東家の食卓「暗算の達人」どこが難しい?

 1日前の話題になるが、火曜日夜の「伊東家の食卓」で「カレンダーに関する大発見」という数学パズルのようなものを紹介していた。その内容は番組サイトにも掲載されている。

 この「裏技」、簡単に言えば、カレンダーの任意の日(端の位置にあるものを除く)をnとし、それを中心に置かれた十字の枠の中の5つの数字を全部足し合わせると5nになるというものであった。例えば、8日を選ぶと、十字の枠には、8日を中心に、1日と7日と9日と15日が含まれることになる。その合計は8+1+7+9+15=40となって8の5倍に等しいという驚きをもたらす。

 この裏技で私が疑問に思ったのは
これは数学の『魔方陣』という法則によるものなのですが、この説明はとても難しくなってしまうので、ここでは割愛させていただきますね。
という解説だ。そもそもそういうものを魔法陣と呼ぶのかどうかさえ危ういが、それはそれとして、合計が5nになるということは、

n+(n-7)+(n-1)+(n+1)+(n+7)=5n

で簡単に説明がつくではないか。上式の使えない小学生に対しても、
選んだ数より、7少ない数と7多い数、それに1少ない数と1多い数を全部足すので、多い分と少ない分が同じになる。ということで多い分と少ない部分は計算しなくてよくなるから、けっきょく、選んだ数の5倍になるよ。
と教えれば済むはず。なぜ、「この説明はとても難しくなってしまう」のか、そっちのほうがよっぽど謎であった。



NGOの募金活動?その後

 昨日の日記で、私の住んでいるアパートに、「NGOのボランティア」を称する若い女性が募金活動に来た話を書いた。このアパートには同僚が複数住んでいるので、翌朝、様子を聞いてみたところ、なんと、その女性は夜にアパートに来たばかりでなく、昼間は大学の研究室を回って募金活動をしていたという。

 私が問いただした限りでは、この女性は、観光目的で岡山に来たついでにボランティアをしていると言っていたが、これでアリバイは消えた。組織的な募金活動を行うために一日中この地域を歩き回っているんじゃないの?と、改めて問いただしてみたくなる。

 その女性が活動しているNGOが全くの偽装組織であるとは私も思っていない。おそらく、海外での援助活動の実績もあるのだろう。しかし、ボランティアというのは、ほんらい、自発的な意志に基づいて、自分のできる範囲で、相応の活動を行うのが原則であろうと思う。カルト宗教団体によってマインドコントロールされた信者が宗教活動の一部として行う募金活動であれば、もはやボランティアとは呼べない。また、「ボランティアは尊い活動だ」、「NGOは善意の団体である」という一般社会常識を悪用して、組織拡大をはかっているとするならこれもまた許せないことだ。NGOやらNPOやらが次々と誕生しているが、そうした活動がカルト宗教団体の隠れ蓑になっていないかどうかは、誰かがチェックしているのだろうか?

 今回募金に来た女性が所属しているという団体についてGoogleでさらに検索をかけたところ、アフガン復興を考えるNGOシンポジウムの参加者に含まれていることが分かった。念のため、事務局宛に、
  • カルト宗教にマインドコントロールされた女性が起こした裁判の証言の中でニセ募金をしている団体として挙げられたものと、NGOシンポに参加した団体は同一のものであるのか?
  • その団体の募金活動は、どこかで監査されているのかどうか?
問い合わせのメイルを送ってみた。御返事をいただければ、また取り上げたいと思う。

 ボランティア団体の募金活動はその性格上、公的な監査を受けにくい事情がある。また、どんなに厳正な監査が行われたとしても、訪問したり街頭で募金活動をしている若者たちが本当にその団体に所属しているという証拠はどこにもない。たいがいは善意の活動であるといえ、それを悪用しようと企む組織が現れた時にはきわめて脆弱なシステムと言えよう。

 当面の安全策は、その場では現金を受け取らず、代わりに、コンビニでも送金できるような振り込み用紙だけを渡すことだろう。振り込み先は、集金と監査を専門に行う民間団体とし、そこを経由して、募金活動を行っている団体にお金が送られるようになれば、トータルは明瞭。また、送金総額と使途を照らし合わせることで、募金の一部が別の目的に使われていないかどうかチェックをかけることも可能だ。

 そういう信頼の保証が無い限りは、「NGO」やら「ボランティア」の漠然としたイメージに惑わされて募金に応じるなどということは避けたほうが賢明であるように思う。

[今日の写真]  上記の募金のことで思い出したが、生協食堂の周辺では、相変わらず、カルト宗教系と見られる若者が、執拗な勧誘活動を続けている(右の写真は、7/10午後撮影)。

 この場所を通るのは全学の会議などがある時に限られているのだが、通るたびに必ずといってよいほど、数人の若者が自転車置き場に立ちつくし、単独で帰ろうとする学生に話しかけている。何度も言うが、純粋に、自己研鑽、ふれあい、助け合いなどを目的とした団体であるならば、こんなにまで執拗に勧誘をしなければならない理由はどこにも無いはずだ。

 ボランティア・サークルであるならば、とりあえず、集まったメンバーだけでできることを考え、実践していくはず。どのように弁明がなされようと、毎日毎日、自転車置き場周辺で待ち伏せをして大半の時間を勧誘についやすというのでは、何か別の人集めの目的があるのは自明ではないか。