じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典

4月のインデックスへ戻る
最新版へ戻る

[今日の写真] 4月8日、岡山大学で入学式が行われ、26人の留学生を含む2582人が新しい一歩を踏み出した。大学構内ではソメイヨシノとともに、岡山名物の桃の花が新入生を迎えた。


4月8日(金)

【思ったこと】
_50408(金)[一般]テーマパークに必要なもの/印象に残っている街並み

 倉敷チボリ公園を運営するチボリ・ジャパンが4月5日に発表したところによれば、2004年度の入園者数は110万5065人で、前年度比1.3%増。入園者数は開園時の1997年度に約298万人を記録したあとずっと減り続けていたが、今回、初めて増加に転じたという。倉敷チボリではこのほか、閑散期の閉園時刻を22時から17時に早めたり、倉敷市民や岡山県民の入園料を500円に設定するなど、経費節約と集客施策につとめているという。

 倉敷チボリと言えば、2004年3月14日に、高谷茂男チボリ・ジャパン社長の講演を拝聴したことがあった(2004年3月18日の日記参照)。それより少し前の2004年1月23日には、NHKふるさと発という番組で「倉敷チボリ公園 一人三役主義の社長」という話題を取り上げていたこともあった。社長先頭の必死の努力が今回の「歯止め」につながったものと思う。

 テーマパークについての意見は、時たまこの日記にも書いているが、とにかくリピーターを増やさなければ長期間集客を維持することはできない。その点、期間を限って開催される万博、あるいはそれに準じる国内博のアトラクションとは全く性格を異にしている。

 東京ディズニーランド(& ディズニーシー)のような「化け物」は例外として、大多数の国内テーマパークは経営難に陥り、中には休園に追い込まれた所もある。豪華な遊戯設備なども、目先の集客には効果があるが、次第に飽きられ、逆にお荷物になってしまう。

 テーマパークの本質が「非日常空間」であるとするならば、やはり、その基本は、「街並み」づくりにあるように思う。もっとも、「異国情緒たっぷりの景観」というだけでは、よほど立地条件がよくないと集客には限りが出てくる。お客が来なければお店の経営も成り立たないので、けっきょく「廃墟の街並み」になってしまう。

 それを避けるには、「街並み」をもう少し別の目的で活用するという方策しかない。先日訪れたリゾナーレなどは、規模は小さいが、街並み自体が宿泊施設になっており、訪れた人は、街並みを眺めるばかりでなく、そこで暮らすという体験を味わえるようになっていた。同じようなスタイルの街並みとしては、妻籠宿がある。また、一部ではあるが、ハウステンボス内にもホテルがある。

 宿泊設備だけで街並みを維持できない場合は、そこを生活の場として提供するという方策が考えられるだろう。具体的には、高齢者福祉施設としての活用など。このほか、大学キャンパスとテーマパークを一体化してしまうなどという試みもあってよいかと思う(←但し、遊戯施設は作らない。あくまで、図書館、ゼミ室、福利施設として街並みを利用する)。

 要するに、街並みを主体としたテーマパークを維持するためには、見せ物だけの街並みではダメ。何らかの生活の場として活用する必要があるというのが私の考えだ。




 最後に、テーマパークではないが、過去に旅行したところで印象に残っている街並みをいくつか。