じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典

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[今日の写真] 鉢植えの万両が今年も実をつけた。果樹と同様、実の多い年と少ない年を1年おきに繰り返していたが(1999年12月12日の日記など参照)、今年はなぜか昨年来の実が落ちずに残り、二世代の実をつけた。昨年来の実のほうは、なんと、枝についたままで発根している。


11月10日(月)

【ちょっと思ったこと】

ガラス張り研究室

 11月11日の朝日新聞「青鉛筆」によれば、大東文化大学で全研究室の扉がガラス張りになったという。それまでは鉄製だったが、セクハラ事件防止のため、新校舎建設に合わせていっせいに取り替えた。教員のプライバシーより「学生優先」を貫いたとのことだ。

 ガラス張りと言えば、一昨年3月に前任校を訪れた時も、ドアがくりぬかれてガラス張りになっていることに気づいた。これもセクハラ対策であるという。いっぽう、2001年1月24日の日記に記した「教室も教員室もすべて丸見え」という某公立大学もある。この場合は、セクハラ防止というより、教員と学生のバリアを無くし、空間を共有するという別の目的があったように記憶している。

 研究室のドアをガラス張りにすることは、セクハラ防止以外にも意義がありそうだ。例えば、岡大では教員研究室を含めて全館禁煙が実施されているが、もしこれに違反して室内で喫煙している教員があればたちまち通報されるだろう。また、当初の使用計画どおりに有効に利用されていない共同研究施設などがあったとすると、外から覗くだけで問題点を指摘しあうことができる。

 反面、ガラス張りにより逆に窃盗事件が起こりやすくなることも心配される。私の教室でも、最近、不審者がドアの外をうろつくといった報告があり、また全学では、休み時間のちょっとしたすきにノートパソコンや財布などが盗まれるという事件も起こっていると聞いた。部屋の中が覗ける状態にあると、侵入の手がかりを与えやすくなる。

 ガラス張りにしたといっても、ガラスにポスターを貼ったり、ドアの前についたてや大きなロッカーを置いてしまえば中は見えなくなってしまう。実は私の研究室にもロッカーや書棚があって中が見えない。そのこともあって、私は、学生とは研究室の外で話をするようにしている。





みかんの花咲く丘

 11月11日の朝日新聞訃報欄によれば、「みかんの花咲く丘」や「月見草の花」などをヒットさせた井口小夜子さんが9日、急性呼吸不全のため亡くなったという。89歳。

 「みかんの花咲く丘」については2002年12月16日の日記で取り上げたことがある。日本で初めてラジオの二元放送が伊東市で行われた際に、その番組のために加藤省吾氏がわずか30分で作詩し、海沼実氏が伊東行きの電車の中で作曲したということのようである。

 その時に調べた限りでは、海沼氏は電車の中で曲を完成したあと、伊東の旅館で一緒に風呂に入り背中を流しながら歌を教えたというように記憶していた。しかし、昭和21年と言えば、井口さんはすでに30歳を超えていたはず。いくらなんでも成人の女性歌手と一緒にお風呂に入って歌を教えるのは変だと思って、リンク先を調べてみたところ、この歌を最初に歌ったのは、井口さんではなく、当時小学校6年生の川田正子さんであったことを思い出した。さらに検索をかけたところ、こちらに、

16. みかんの花咲く丘 川田正子 (株)日本蓄音器商会
17. みかん花咲く丘 井口小夜子 大日本雄弁会講談社

という2点がリストアップされていることが分かった。ちなみに、「大日本雄弁会講談社」という社名は、私が子どもの頃の絵本にも記されておりこの日記でも取り上げたことがある。