じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典

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[今日の写真] ミモザの花がいよいよ見頃に。


3月21日(金)

【ちょっと思ったこと】

消費低迷の一因は粗大ゴミ有料化?

 2年前の3月21日の日記に、粗大ゴミ回収有料化直前の最後の無料回収日の写真が掲載されている。あの時の町内はスゴイもので、歩道上何百メートルにもわたって箪笥、机、自転車などのゴミの山が連なったものである。

 あれから2年、じつは私の家では有料粗大ゴミは1点も出したことがない。一斉回収日の頃は、みんなが次々と大型家具を運び出すのにつられて少しは捨てようかという雰囲気になってきたものだが、有料になってからは個別に連絡の上、シールを貼って回収場所に置かなければならない。単独のため目立つ上に、まだ使えるものだと手放す気になれない。

 これは自転車についても言える。今は1万円以下でいくらでも売られているので買い換えようという気もあるのだが、古い自転車を捨てるのが面倒なため、そのまま乗り続けてしまう。

 こうして考えてみると、少なくとも我が家では、粗大ゴミ有料化以降は、購入がかなり押さえられるようになった。買い換えが面倒ということが消費落ち込みの最大の原因になっているように思えてならない。

 ま、それだけモノを大事に使うようになり資源節約には貢献していることは確かだ。これからは少なくとも使い捨て型の消費は難しい。多少値段が高くても、末永く愛用できる高級品志向が高まってきたとは思うのだが。
【思ったこと】
_30321(金)[教育]大学教育研究集会/大学教育改革フォーラム(6)高等教育における教育改革と経営改善(1)

 3/15に行われた研究集会・フォーラムの感想の続き。今回からは午後に行われた「第9回大学教育改革フォーラム」の感想を述べることにしたい。ちなみにこのフォーラムは、京大・総合人間学部の講義室では収容人員が最大クラス(350名)にあたるE21番教室で行われた。1回目にも書いたが、このE号館は外側とトイレだけは大改修してあるものの、教室内部は30年前とちっとも変わっていない。私自身もこの教室で授業を受けたことがあるのだが、何の授業だったかは思い出せなかった。会場は満員で、別室でビデオ中継が行われるほどだった。たぶん400〜500名規模の参加があったものと思う。

[写真] フォーラムは、長尾眞・京大総長の挨拶、田中毎実・京大高等教育教授システム開発センター教授の問題提起のあと、4名から話題提供が行われた。4名の話題提供者のうち2名は現役の学長、1名は前副学長、さらに最後には京大事務局長のコメント、というまことに豪華な顔ぶれであった。長尾総長は、13時半の開始から16時頃のコメントまでずっと御参加になった。

 話題提供の1番目では地方私立大の学長が登場されたが、私の勤務校とはかなり性格が違うため、参考になる情報は得られなかった。

 話題提供の2番目は地方国立大の学長によるもので、こちらは大学の置かれている状況が似ているだけに興味深く拝聴した。

 その中で共鳴したのは

これからは主体の考え方が明瞭に反映され、結果責任も課せられる「経営」という概念が大学でも一般化されるであろう。

という点であった。国立大法人の経営責任については1/22の日記にも書いたことがあるが、経営協議会の設置でいちばん危惧されるのは、経営責任をとってくれるような優秀な人材が本当に集まるのだろうかということ、まかり間違っても文部官僚の天下り先としてたらい回しされては困るし、別企業の経営者が用意された資料についてご意見番程度のコメントを出すだけでも困る。

 次に、教員の人事評価に多次元的尺度を適用するという話があった。その基本は、悪いところを罰するのではなく、よかった部分を、給与や研究費や名誉(表彰)という形で強化するというもの。これはまさに行動分析の発想である。もっとも、こうした「好子出現の随伴性」オンリーでは、改善に無関心な教員はいつまでたっても変わらない。何もしなくても困ることが無いからだ。やはり、ある程度は、「○○しないと××が失われる」という「好子消失阻止の随伴性」を導入する必要があるのではないだろうか。具体的には、任期制、職能給(貢献をした教員の給与を加算するということは、結果的に貢献しない教員の給与を低いレベルに抑えることにつながる)、評価の低い教員への改善サポートなどである。

 もう1つ、これはなるほどと思ったのは、

●大学教員の半数以上は、研究費よりも研究の時間を欲しがっている

という某調査の結果の引用であった。これは、文科省の調査の一環として行われたものらしいが出典が分からなかった。どなたか情報をいただければ幸いです。