じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Y.Hasegawa

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[今日の写真] 雨上がり。銀杏(雄木)の根元には無数の雄花が落ちていた。春の新緑、秋の黄葉に加えて、この時期の雄花の絨毯も見応えのある風景である。 [今日の写真]





4月18日(木)

【ちょっと思ったこと】

5日制の波紋

 NHKクローズアップ現代「土曜日も授業? 5日制の波紋」を視た。土曜日はもともと地域や家庭を重視した体験型の活動に充てられるべきものであったが、通常授業を行う私立校との格差に不安をいだく父兄らの要望もあって、塾型の補習を行う公立校も現れているという。

 番組リポーターが語っていたように、5日制の検討は10年ほど前から始まった。受験競争が激しかった当時は、もっとゆとりを与えるべきだという声が強かった。ところが少子化が進み、今では、逆に学力不足を心配する声のほうが強くなった。

 この件に関しては3月17日の日記で私なりの考えを述べたことがある。その基本は、義務教育では
  • 大人になってから忘れてしまうようなことまで教える必要はない。
  • 必要最低限のことについての到達度は100%、せめて90%となるよう、ついていけない生徒への補習体制を完備する。
  • いっぽう、理解の早い生徒は、自らの興味や将来の目標に合わせて、多様な選択科目を履修。そのさいの指導は、教職の免許を持たない専門家、企業の退職者、塾講師などが担当してもよい。
  • 高校や大学は、受験生の多様な努力(←「適性」や「人物」ではなく、本人が努力によって伸ばしうる面)を多元的に評価し、それぞれの分野や受け入れ方針に従って入学者を選抜する。
 ま、こういう問題は全体が変わらないと動きにくいところがあるが、大学の設置基準緩和によって受け入れ方針が多様化していけば、中高生の土曜日の過ごし方もずいぶんと変わっていくのではないかと思う。とにかく「学力」とは何かを問い直していくことが先決。

 余談だが、小学校の時からずっと私立に通っている息子の場合は、そもそも土曜日は授業があって当たり前。4/13の土曜日もごく普通に通学していた。公立中2年の娘の場合は、短時間の部活のあとは、もっぱら家で布団にもぐって寝ていた。この二例を見る限りでは、休日を増やしても家で寝るだけになるという気がする。
【思ったこと】
_20418(木)[心理]ゼミ内の意見交換を活発にする方法(2)

 4/15の日記の続き。前回、
  • ゼミ生の各種報告に対して、他のゼミ生が非公開掲示板にリビューを書き込む。
  • 書き込まれたゼミ生は、その内容が参考になった場合に、一定額のエコマネーを振り込む。その明細(振込先と収支)は、エコマネー専用掲示板で逐一報告する。
  • 各ゼミ生は、収支がゼロになるように心がける。
  • 半期ごとにリセットする。
という、かなりクローズドな仕組みを考案してみた。このシステムは、エコマネーの特徴とよく似ているのだが、1つだけ、

●自発的にマネーを使えない。

という点で根本的に違っている。互助型のエコマネーの場合は、各自が提供できるサービスを事前に公表し、それを見た人がエコマネーを支払ってサービスを受けるというのが一般的であった。上記の「ゼミマネー」では、「リビュー」は発信者が自発的に行うもの。受信者は、「受け取ってしまった」リビューに対して、内容に応じてマネーを支払うという仕組みなのである。

 これはいっけん、「借金を返すために義務的にリビューをする」という阻止の随伴性型の強化システムのようにも見えるが、その中身は
  • 受信者は、自分が受け取った「リビュー」を熟読した上で、その内容に応じて、能動的にマネーを支払う。
  • 「リビュー」は、研究発表があって初めて可能となる。「発表する」→「建設的なリビューをしてもらう」という随伴関係は行動内在的で、本質的な意義を有する。
  • 「リビュー」の質的向上を促す
となっており、「能動」を活性化する効果が期待される。支払額の基準、運用サイトを整備し、連休明けぐらいから試行を開始したいと思っている。