じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Y.Hasegawa

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[今日の写真] ヤツデの花。ヤツデの葉は必ずしも「八手」に分かれているわけではない。縁起の良さから「八」が当てはめられたとか。この写真に写っている葉の中にも「七手」もあれば「九手」もある。それはそれとして、こんなに丈夫な植物なのに何故か観葉植物としては人気がない。パキラやセロームと大して変わらない葉姿をしているように思えるのだが。





12月16日(日)

【ちょっと思ったこと】

年賀状どうしようかなあ

 年賀状を書く時期になってきた。今年は早々とインクジェット紙200枚を予約購入したのだが、大部分は妻や子どもたちが使うため。私自身は、率直なところ、特に出したいという相手は一人もいない。かつて(紙の)賀状でやりとりしていた友人とは、すでにネットで交信できるようになった。中学や高校の同窓会専用のネット掲示板もすでにできている。昨年の今頃も書いたが、何でいまさら紙資源をムダにしなければならないのかと思う。

 もっとも、「紙」に替わる「電子年賀状」もいまひとつという感じがする。

 相変わらず毎日一通以上やってくるウィルス付きメイルのことを思うと、年賀状らしいといって、日頃つき合いの無い人から送られてくる添付ファイルをおいそれと開けるわけにはいかない。いくつかのサイトでは景品つきの「電子年賀状」もやっていると思うが、前回は、アクセスが集中してなかなか読むことができなかった。それと、その後になってから、景品を提供している企業から宣伝メイルが送られたりしてわずらわしく感じた。

 単なるテキストベースのメイルと、新年祝賀サイト、専用掲示板、送信フォームぐらいを用意しておけばそれでよいかなあと思う。「新年おめでとうございます。本年もよろしく。」などという形ばかりのメイルよりは、御自分のWebサイトでも紹介でもしてくれるほうが遙かに嬉しい。
【思ったこと】
_11216(日)[教育]「インターネット時代の新しい教育」(後編)

 昨日の日記の続き。今回は、私自身がWebCTを利用した場合、それぞれの授業でどういうメリット、デメリットがあるのかを考えてみることにしたい。ここでは、性質の異なる3つのタイプとして、
  1. 100人〜200人規模の教養教育科目の講義
  2. 15人規模の講読
  3. 15人規模のゼミ授業(院生〜学部生縦割りの演習)
について考えてみることにしたい。

 まず、大人数の講義だが、いま私が開講しているこころの科学Cの場合、ネットの利用は
  • 授業中に使用したパワーポイント・ファイルの公開
  • 受講生専用掲示板での質問受付(←現実には活用されていない)
  • 期末試験の解答と成績分布の公開
といったところだろうか。この程度であれば、WebCTを利用しても、FTPを使って自分で 更新してもあまり手間は変わらないように思う。ちなみに、梶田先生のお話では、WebCTがあれば、受講生のアクセス状況や自学自習状況も把握できるということだったが、100人規模の授業ともなると、欠席の多い受講生にメイルを送ることは難しい。学生の自己責任のもとに確実に履修し、それを怠った場合には不合格とすればそれでよいのではないかと思う。


 次の15人規模の講読であるが、私がいま開講している講読の授業では、英文教材はすべて非公開サイトにアップされ、受講生は各自でそこにアクセスし、ファイルに保存もしくは紙に印刷し、翌週までに訳文や要約などの課題を提出することになっている。教材を非公開としたのは言うまでもなく著作権が絡むためであるが、WebCTを使えば公開の範囲をいろいろなレベルに設定できるというのでこれは便利かと思う。

 最後の15人規模のゼミ授業の場合だが、ネットの利用は
  • 毎週の課題(卒論研究等の進捗状況報告、各種講演会・学会等の参加報告、または文献リビュー)提出。ネット上での公開。
  • 受講生専用掲示板(非公開)での相互リビュー
  • Eメイルを通じた連絡、個別相談
  • ゼミ構成員のポートフォリオ公開
  • 卒論等のデータベース公開
など多岐にわたっている。このうち、提出されたファイルをアップするのは結構時間をとられる。掲示板形式のような形で学生が自力でアップできればずいぶんと手間が省ける。

 それと、卒論研究の進捗状況のようなコンテンツや相互リビューの掲示板は不特定多数には公開できないので、現在のところは私が私費でレンタルしているサーバーの一部をそれにあてている。このあたりの問題点はWebCTがあればすべて解消するだろう。



 以上、すべての授業とは言えないが、少人数のゼミ型の授業においてWebCTはかなり活用ができるのではないかと期待される。

 最後に、講演終了後、「こういう授業をやるには、パソコンがいっぱい置かれた部屋がもっと必要になりますね」とある先生が発言されたところ、

●いや、これからは、ディスクトップは要りません。各教室に無線LANを整備し、ノートパソコンは学生が持参すればよい。

というようなお答えをいただいた(あくまで長谷川の記憶に基づくので文言は不確か)。なるほど、これならば、ノートパソコン上でのトラブルは学生の自己責任ということになる。そうか。かつて大型計算機の端末ばかりが置かれた計算室が、パソコンの普及により、スタンドアローンでも利用できるパソコン室に様変わりし、そして21世紀にはとうとう、情報コンセントとテーブルと椅子だけの殺風景な部屋に進化するのか。そこまでは思いつかなかった。

 しかし、そうなると、ノートパソコンの盗難も増えてくるのではないかと危惧される。収納用の個別のロッカーを完備するとともに、いっそのこと、各ノートに盗難防止用の発信器でもつけて、持ち主から100m以上離れたらアラームが鳴るような設定にしておいたらどんなもんだろうか(←持ち主が必ず持ち歩くケータイと一体化した盗難防止装置などもよいかも)。