じぶん更新日記1997年5月6日開設Y.Hasegawa |
ハクチョウゲ(白丁花)。大学構内・座主川沿いにひっそりと咲いていた。こちらの図鑑によれば、ドウダンツツジと同じく「満天星」と呼ばれることがあるとか。なるほど、星がちりばめられているようにも見える。 |
【思ったこと】 _10524(木)[心理]象牙の塔と現場心理学(12)「実験心理学」か「臨床心理学」かという分類 非常勤講師先で『痛快!心理学』(和田秀樹、2000年、集英社インターナショナル、ISBN4-7976-7022-3)を教科書として批判的に使用している。 その内容については、“和田秀樹氏の『痛快!心理学』と行動分析”(直近の記事は5月8日)を連載中であるが、今回は、臨床心理と基礎心理をめぐる話題ということで、こちらの連載の続きとして考えを述べることにした。 和田氏は第一章の中で、「とりあえず本書を読むうえでの約束事のようなものだと思ってください。」と断った上で、心理学を「臨床心理学」と「実験心理学」に二分している。その部分をいくつか引用すると(文中「.....」は引用部分を必要最低限にする目的で長谷川が省略)、
「とりあえず本書を読むうえでの約束事」という前提があるにせよ、以上の分け方にはかなりの不満がある。上記で述べられている内容には、少なくとも
いずれにせよ、この連載の中で論じてきたように、
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【ちょっと思ったこと】
入学試験における「入れ替わり率」 5/25の朝日新聞に、山形大学工学部の合否判定ミスの続報が掲載されていた。それにより、
ところで、入試改革論議の際には「入れ替わり率」という言葉が使われることがある。例えば、ある大学で、センター試験得点と小論文試験得点の合計得点で合否を決めていたとする。その場合、小論文試験得点を除外して合否を決めた場合に、「合格者→不合格者」(あるいは「不合格者→合格者」という入れ替わり数でも同数となる)が、現実に判定した合格者の何%に達するかというのが「入れ替わり率」である。
なお、上記で取り上げた「入れ替わり率」のほか、より精密な指標としては得点間の相関係数もある。例えば、受験生全員について、センター試験得点と小論文得点の相関係数を算出するというようなものだ。しかし、こちらのほうは、高得点合格者や明らかな不合格者の得点も相関係数に反映する。それゆえ、最初から冷やかし程度で受験するような不真面目な学生が居た場合には、センター試験得点も小論文得点も殆ど零点になるし、非常に優秀な学生の場合にはどちらも高得点となるため、全体としては相関係数は高めに算出される可能性が高い。また、例えばセンター試験の合計得点が1000点満点であり、小論文試験の得点が10点満点であったとすると、相関係数がマイナス1であっても入れ替わりは殆ど起こらなくなる。 その点、ボーダーライン上での「入れ替わり」の実態を直接把握する「入れ替わり率」のほうが実用的価値が高いとも言える。 |