じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 12月25日の夕方はよく晴れて、南西の空に月齢2.0の月と、その右下に明るい星が見えていた。明るい星は、この日の3時30分に3°46′まで接近した水星ではないかと思われるが、そうであるとすると、さらにその右下にもっと明るい金星が見えているはず。いっぽう、明るい星が金星であるとすると、月とその星の間に水星が見えているはずなのだが、双眼鏡をつかってもそのような星は確認できなかった。
 水星と金星は12月29日に最接近するので、日々観察を続けることにしたい。
追記]12月26日の夕刻には、明るい星の左上にもう1つの星を見つけることができた。よって、25日の写真に写っていたの水星ではなく金星であることが分かった。

2022年12月26日(月)



【連載】チコちゃんに叱られる!「鳥肌ってなに?」

 12月23日に初回放送された表記の番組についての感想・考察。この回は、

●いや〜サッカーW杯盛り上がったね〜 今年冬のオリンピックあったの覚えてますか?スペシャル

と題した年末拡大SPとして放送された。なお翌日24日朝は、時間枠が足りないためか、SPの再放送ではなく、代わりに2021年10月1日の再放送となった。今回の放送では、
  1. 鳥肌ってなに?
  2. じゃんけんの前に両手の指を組んで中をのぞくのはなぜ?
  3. 全国のうかつな事態を大調査!
  4. 動物の数え方で「匹」と「頭」はなにが違う?
  5. 風はどこから吹いてくる?
という5つの話題が取り上げられた。本日はこのうちの1.について考察する。

 さて「鳥肌」の話題だが、放送では「服の代わり、でも今はほとんど意味がない。」と説明された。この鳥肌の仕組みについては以前、『又吉直樹のヘウレーカ!』、もしくは『ヒューマニエンス』の「体毛」か「衣服」の回で取り上げられたような記憶があり、聞き覚えがあった。
 放送によれば、鳥肌は、毛根についている立毛筋が毛を引っ張ることで生じる。寒さを感じると体温を37℃に保てと命令が出て立毛筋に伝わる。立毛筋は体を温めようと毛を逆立ててポツポツとした鳥肌になる。羽毛布団は空気の層があるから温かいが鳥肌も皮膚の表面に空気の層を作ろうとしている。
 こうした保温効果は、今より毛深い大昔の人類には大いに有用であった。また、同時に、毛穴が閉ざされることで熱を逃さなくなることも保温効果を高めている。しかし現代人は服を着るので鳥肌は今は全く意味がない。人類は進化の中で森から草原へ生活の場を変えたことで直射日光を浴びる機会が増え、体温が上がりすぎるという問題が生じた。そこで毛を退化させ汗を出す体温調節に進化した。しかし、ヒューマニエンスあたりで説明されていたと思うが、体毛が退化すると寒さに適応できなくなる。これが衣服の着用に繋がった。

 以上の保温効果とは別に、不快な音や恐怖心など大きな感情の揺れで鳥肌が立つことがある。これは立毛筋が興奮状態を表現しているためであるという。ネコの場合は、恐怖を感じ興奮状態になると毛を逆立てることで体を大きく見せたり毛をクッションにしてけがを防いだりしている。ウィキペディアでは
【鳥肌は】交感神経の興奮・緊張によるもので、恐怖だけでなく、強い喜びや衝撃的な事実を知った際にもこの防御反応が引き起こされることがある。ネコなどが毛を逆立てて威嚇をするのも鳥肌によるものである。
と説明されていた。

 なお、放送の終わりのところでは、解説者から

●鳥肌の「鳥」ってなに?

というクイズが出された。正解は、「gooes bumps」で直訳すると「ガチョウのボツボツ」になるという。もっともこの説は、先に英語の「gooes bumps」という呼称が存在し、それが日本に入ってきて「鳥肌」と翻訳されたのでない限りは成り立たない。鳥肌という現象は日本でも古来からあったはずなので、「gooes bumps」に由来しているのかどうかはもっと調べる必要があるだろう。ちなみに、中国語では鳥肌は◆皮◇▲と呼ばれているようだ【◆、◇、▲は環境依存文字のため表示できず】。このうち◆は、ケイ、にわとり、とりという文字であり、必ずしもガチョウには由来していないように思う。【「◇▲」はこちら。】

 次回に続く。