じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 定年退職まであとわずかとなった。3月29日には、窓際の観葉植物も搬出。図書類の返却・移動もほぼ完了した。
 定年退職日は辞令上は3月31日となっているが、31日が土曜日であるため、3月30日が人生最後の出勤日となる。いっぽう、4月1日は日曜日になっているため、研究室のカギや職員証、コピーカードなどの返却は4月2日朝まで猶予される。ということで、金曜日から日曜日の3日間が残っており、耐震改修工事前の一次移転の時のように夜中の2時52分に作業完了などというように大慌てすることはなく、ゆとりをもって退室できる見込み。

2018年3月29日(木)


【思ったこと】
180329(木)第23回人間行動分析研究会(15)徹底的行動主義とは何だったのか?(11)巨視的行動主義(4)

 3月28日の続き。

 BaumとMooreの論争はこのWeb日記でも連載しているので再掲になるが、話題提供では、まずBaum(2011)の論点を以下のように要約した。
Baum(2011):Mooreの2008年刊行の『Conceptual foundations of radical behaviorism.』という本は以下の点で不十分である。
  • スキナーは偉大な業績を挙げたが、いくつかの点で誤りをおかしていた。Mooreの本は、そうした誤りを指摘しておらず、もっぱら、徹底的行動主義の「綱領」(party line)を述べているにすぎない。 Mooreの本は、スキナーの論じた概念のうちのいくつか(心理主義と言語行動)に狭めて焦点をあてており、スキナーの誤りを指摘していない。
  • Mooreの本は、自分自身の主張においても誤りをおかしている。
  • Mooreの本は、スキナー以後の徹底的行動主義の発展に殆ど言及していない。関係フレーム理論を賞賛しているだけ。
 Baumは、私的事象を扱うことは心理主義への後退になると論じているが、Moore(2011)はこれに対して以下のように反論している。
私的な行動事象には2つのタイプがある
  • 体内の状況についての言語報告
  • 自らの私的な言語行動や非言語行動自体がもたらす私的な刺激作用
スキナーは、あらゆる行動事象の理解に私的事象が不可欠であると論じたわけではない。 私的事象が行動の始発因になると言っているわけではない。
 なお、この「私的事象論争」については、こちらの連載の続編として、このWeb日記でさらに詳しく取り上げる予定である。

 次回に続く