じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 天文年鑑の2018年版を購入した。2002年12月3日の日記に記したように、天文年鑑を初めて買ったのは1963年、小学校5年生の時であった。毎年買い続けているので、今年で56冊目となる。

 2018年版は創刊70年ということで、70年間の天文関連の出来事が紹介されていた。その中で、私自身が直接目にした出来事は以下の通り。
  • 【1957年】五島プラネタリウムの開館(関連記事
  • 【1965年】天文ガイド創刊(ちょうど中学生の頃だったので、毎号買っていた)
  • 【1969年】アポロ宇宙船の月面着陸生中継(自宅でモノクロテレビを視る)
  • 【1986年】ハレー彗星の回帰(犬山、長崎で観察)
  • 【1996年】百武彗星(レスパール藤ヶ鳴近くの路上で観察)
  • 【1997年】ヘール・ボップ彗星
  • 【2001年】しし座流星雨の出現
  • 【2012年】金星の日面通過(2004年は曇りで見えず




2017年12月04日(月)


【思ったこと】
171204(月)加齢に伴い向上・維持する能力を発掘する(2)知恵

 昨日の続き。1番目の話題提供の終わりのところでは、加齢と「知恵」との関係が取り上げられていた。もっとも、知恵の中身は多様であり、短時間の調査でその奥深さを測れるのかどうか、難しい問題があるように思う。

 今回の報告では、知恵を、
  1. 問題に対する知識(宣言的知識)
  2. 問題を解決するための知識(手続き的知識)
  3. 文脈理解:問題が置かれている文脈(背景)や時間的変化の可能性に関する知識
  4. 相対性の理解:価値観や目標には個人差があること(相対性)への配盧
  5. 不確実性の理解:問題がもつ不確実さに対する知識とそれへの対応
という5つの評価基準で年齢差と性差を比較したが、年齢群差は見られなかった。ということは、加齢による衰えはあまりないということでもある。但し、個人差もかなり視られており、知能やパーソナリティ(特に開放性)、知的好奇心、動機づけの方向性などが影響を及ぼしているとのことであった。

 以上の議論は、「知恵」という概念の定義によっても変わってくるように思う。知恵を問題解決能力とするならば、知能の一部と同じ能力を意味することになる。そうなると、「知恵の個体差をもたらす要因の1つに知能がある」というのはトートロジーになってしまう。

 結局のところ、多数の成人や高齢者を対象とした横断的研究では、それぞれの人に固有の知恵の中身やその役割を分析することはできない。個人本位の研究については2番目の話題提供のほうで取り上げられることになる。

 次回に続く。