じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



01月のインデックスへ戻る
最新版へ戻る
§§ 月齢27.5の月と金星。

 昨年6月6日の太陽面通過のあと明け方の東の空に輝き続けていた金星であったが、そろそろ高度が低くなり、見えづらくなってきた。このあと外合(太陽の向こう側に来る瞬間)は3月26日、以後年末まで宵の明星となるが、あまり高い位置には見えないとのことである。

 いっぽう月のほうは、1月10日0時17分に赤緯最南、1月12日04時44分が新月(旧暦12月1日)となる。1998年2月13日の日記などで月齢簡便計算法の話題を取り上げたことがあったが、
子供の頃、ある年の月齢を推定する方法として「西に洋々日が沈む」と覚えたことがあった。これは、その年に固有の数χと推定したい月日の月mと日dの値を加える。もしχ+m+dの値が30を超えた場合は30を引く。30以下なら、合計値そのままが月齢の推定値となる。で「西に洋々」とは何かと言えば、1月から5月まではmの変わりに「ニ(2)シ(4)ニ(2)ヨ(4)うヨ(4)う」という数を入れるのである。 ...【以下略】
2013年のχの値は「15」。これに基づくと、1月10日の月齢は、 「2」【1月はニシニヨウヨウの「ニ」】+10【10日のため】+15【2013年のχの値】=27でありほぼ正確。



2013年01月09日(水)

【思ったこと】
130109(水)質的研究・文化心理学の交差点:ヤーン・ヴァルシナー教授を迎えて(6)サトウタツヤ氏の話題提供(2)過去の経歴の意味は、後続の出来事によって変わりうる/音楽というメタファー

 1月8日の続き。

 サトウタツヤ氏の話題提供では続いて、

過去の経歴の意味は、後続の出来事によって変わりうる。

ということが論じられた。ナラティヴ・アプローチではしばしば、ドミナント・ストーリーをオルタナティヴ・ストーリーに再著述することが重視されているようであるが、そのような形で意図的に書き換えなくても、後に起こった出来事という外からの力によって変わりうることがある。今回の東日本大震災や福島原発事故などはその代表例と言える。

 このほか、何らかの成功や失敗によっても過去の経歴の意味は大きく変わりうるし、「いま」を最大限ポジティブに評価してそれが成立していく過程をretrospectiveにたどると、過去の努力や「運」の意味づけが変わってくることもある(1月6日の日記参照)。

 もっとも、だんだん歳をとってきてますます、過去の経歴というのは、しょせん、一定期間継続していた種々の行動の束に過ぎず、その中には現在とは断絶してしまったものもたくさんある(2012年1月1日の日記参照)。それらをすべて回想してつなぎ合わせたからといって「いま」が一層豊かになるという保証はないしそれを必要とする根拠も見当たらない。忘れてしまったことはそれでよく、過去の諸々のしがらみなどは、さっさと切り捨てて身軽になったほうがよいという場合もある。

 またさらに歳をとってくると、過去の出来事の順番は大した意味を持たず、時間の流れを直線的に進む人生から、時計の針が回るような四季循環型の人生へと転換する可能性もある(1月2日の日記参照)。私の場合、少なくとも、国内の旅行の思い出に関しては、何年にどういう順番に旅行したのかということは殆ど意味をなさない。唯一必要な情報は、何月何日頃に旅行したのかということだけである。




 続いて取り上げられたのは、「音楽というメタファー」であった。「メロディは個々の音の総和ではない」という喩えにより、とりわけ、時間の存在を重視し、TEMに関連づけようという目論見であったようだ。

 ちなみに、行動分析学においても、強化や弱化を、行動の直前や直後の環境変化だけで捉えているわけではない。さまざまな強化スケジュールでは「時間」が重要なファクターとなっているし、阻止の随伴性概念も、時間経過無しには論じられない。

 次回に続く。