じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 9月下旬、岡大一般教育棟キャンパス(津島東キャンパス)の東南端にある陸上競技場の改修工事が行われた。26日早朝、綺麗に盛られていた土を見ると、京都の枯山水庭園(写真中段)や、ボリビア・ウユニ塩原の採塩場(写真下。インデックスはこちら)が思い出される。

9月27日(木)

【思ったこと】
_c0927(木)全学FD研修(6)「教養教育を考える」分科会(2)

 昨日の続きで、この連載の最終回。

 しかし、午後の分科会では、引き続いて、
  • 「グローバル人材的な視点からの交換留学・海外体験学習等のあり方とその効用」
  • 「男女共同参画の視点に立ったキャリア教育」
  • 「教養教育科目におけるTA制度の現状と課題」
というタイトルの話題提供が行われた。昨日も記したように、これで教養教育を考えたことになるの?、という気がしないでもなかったが、具体的な事例紹介として大いに参考になった。

 このうち、海外体験学習に関して、海外で意見を発表する際、英語の上手下手は問題ではなく、それよりも、もっと大きな声で喋りなさいと指導することが多いという話が印象に残った。このほか、講義などを受講する時には、先生の話に対してもっと反応すること(無表情の受講生が多いと教える側も張り合いがなくなる?)、お地蔵様理論(国内で外国人と一緒に歩いている時、道ばたのお地蔵様がなぜそこにあるのかを説明できるようにしておけ?)などが興味深かった。

 終了後、フロアから、海外での安全対策はどうしているのかといった質問が出された。それに対しては、まず、海外で最も危険なのはテロではなく、交通事故であるということ。そのほか、日本国内を含めた安全対策として、例えば、横断歩道を渡る時は車道スレスレではなく少し後ろに下がって待つべき(スレスレであると車が突っ込んでくる危険大)とか、人気の無い路地に入る時は後ろから尾行されていないかどうか注意することなどを、常識として身につけるべきといった回答があった(←長谷川の記憶のため不確か)。海外に出かける前に「現地では(水道の)水は飲めますか?」などという質問をする学生がいるそうだが、そもそもそういう発想をすること自体が失格という話もあった。

 次の「男女共同参画の視点に立ったキャリア教育」に関しては、失敗体験なども率直に語られ、常に改善を目指している姿勢がよく分かった。授業としての達成目標とそれに見合った内容、受講生の集め方(シラバス記載内容)など、いろいろ工夫が必要であることが分かった。

 最後のTAに関しては、TAの役割がまだまだ、出席確認や資料配付といった授業補助の範囲にとどまっていることを痛感した。大人数の講義では特に、受講生からの質問に答えたり、理解困難を訴える受講生に対して補習的な指導を行うといった役割もぜひ担ってもらいたいところだが、それには、TAの役割や雇用契約内容について、全学で共通理解をはかっていく必要がありそうだ。

 ということで、今回の連載はこれで終了。ちなみに、来年以降のFD研修は、もう少し若い教員に参加してもらいたいと思っている。同じような顔ぶれの年配教員ばかりが集まっても新鮮味が無いし、それではFDの輪が広がらない。