じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 2012年版・田んぼのパラレルワールド(2)

6月9日の日記に農学部農場の田んぼの「パラレルワールド」の写真を掲載した。その後、南東部分のエリアを残してすべて田植えが完了し、「パラレルワールド」の「空」が縞模様で覆われるようになってしまった。なお、「パラレルワールド」は「リアルワールド」と上下対称であるが、田んぼに反射する角度の関係でやや縦に詰まっており、また、旧・京山遊園の展望塔(アパート群と温室の間)は田んぼの水面が低いため映っていない。

6月13日(水)

【思ったこと】
_c0613(水)給与削減でいちばん困窮するのは?

 国家公務員の給与を2012年度から2年間、平均7.8%減らす法案が成立しすでに実施されている。これとは別に、東京電力の社員の平均年収が来年度から46万円アップすることが電力料金の値上げに関連して批判されている。民間企業と異なり、税金や公共料金が原資となって支払われる給料の額については世間の風当たりがますます厳しくなっているように見える。

 現実に給与が減らされた人たちは、ローンの返済、教育費の確保などいろいろな面で困っているだろう。しかし、その「負の連鎖」は別のところに及びつつあるような気がする。

 給与が減らされた人たちは当然、できる限りのところで節約を強いられることになるが、衣食住を中心とした必需品の購入を減らすことはできない。当然節約の対象は贅沢品(奢侈品)の購入、あるいは、ちょっとした贅沢が味わえる機会(高級レストランでの食事、温泉旅館への一泊旅行など)の削減に振り向けられる。また、車の買い換えの時期を先延ばししたり、電化製品を買い控えることもあり得る。

 子どもが小さい家庭では、テーマパークなどお金のかかる娯楽施設を避けて、自然の海や山に出かけようとするかもしれない。子どもが高校生になると志望校選択で迷うことになるが、お金のかかる私立大学や、家賃や仕送りを必要とする大都市圏への自宅外通学を避けるようになるかもしれない。また、定年退職間際となれば、年金への不信から、できるだけ節約して老後の資金を蓄えておこうとする傾向がますます高まるはずだ。

 ま、お金というのは所詮、天下の回り物であって、どこかの財布に入るお金を減らせば、その財布を持っている人たちをお客さんとしているサービス産業の収入も減る。消費税増税とあいまって、そうした負の連鎖が次々と起こっていくかもしれない。