じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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2012年版・岡山大学構内でお花見(35)さつきロード

 岡大・東西通り(県道)沿いには、季節によって、さまざまな樹木が花をつけているが、なかでもこの時期のサツキはなかなか見事。全体で1km以上にのぼるのではないかと思われる。

 ※岡山大学構内の花だよりのアルバム(追記更新型)をLife-Xに公開中です。随時追加していきますので、時たま覗いていただければ光栄です

5月27日(日)

【思ったこと】
_c0527(日)すイエんサー「究極のじゃんけん必勝法」(4)相手がチョキを出すように「催眠術」をかける

 昨日の続き。

 5月15日の2回目の放送のタイトルは

「目指せ!勝率8割!!究極のじゃんけん必勝法を見つけた〜い!」

となっていた。私自身も、ずっと以前から、じゃんけんの心理学に興味を持っていたが(、こちらの連載こちらの論文参照)、関心事はもっぱら「選択行動における予測や予測外し」ということにあった。要するに、相手が次に何を出すかはどこまで予測できるのか、あるいは、相手に予測されないように振る舞う(もしくは「デタラメ」に振る舞う)ことはどこまでできるのかという問題であった。その範囲で考える限りは、勝率8割は殆ど達成不可能だと思っていた。しかし、今回の方略は発想が全く異なっていた。一口で言えば、相手が特定の手を出すように誘導するということ、オーバーな言い方をすれば、催眠術にかけてしまうという方略であった。

 ではどうすればいいのか。番組に合わせて、ここでは、相手にチョキをださせる方略について考える。まず、これまでの連載で述べたように、「最初はグー」で始めた場合、「連続回避」と「グー チョキ パー」という順序効果によって、次には「チョキ」を出す確率が高くなる傾向がある。それに加えてさらにチョキを出す確率を高めるには、
いつもより少し離れた位置から「最初はグー」の掛け声で始め、「じゃんけん」と言いながら、かがむぐらいの勢いで低い位置から相手に両手のチョキを一瞬見せて【急接近する】。そして、自分のほうはグーを出す。【出典はこちら
このようにすると、相手は「何だこれは?」と戸惑って判断力が低下し、目の前で出された「チョキ」に同調しやすくなるというのである。何だかインチキくさい手だが、実際の勝率は49勝14敗、勝率7割8分となっていた。初対面の相手で一回限りの勝負をする場合には、かなり有効かもしれない。

 もっとも、これまで述べた「連続回避」、「順序効果」、「同調効果」にはいずれも個体差がある。じっさい、勝率が8割どまりということは、少なくとも2割程度、この方略が適用できない人がいるということを意味しているとも言えよう。また、当然のことながら、当該番組を視た方や、このWeb日記や、引用元をご覧になった方は、同じ方略をとるであろうから、さらにその裏をかかなければならない。

 それはそれとして、やはり、じゃんけんを公正なくじ引きの手段として使うのには問題がある。重大な決定をする時には、コインの表裏、サイコロ、あみだくじ、おみくじ型、などのように、人間のいかなる心理も影響されないような手段を用いるべきであると思う。