じぶん更新日記

1997年5月6日開設
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2011年版・岡山大学構内でお花見(60)ヴィーナス像前のチョウセンアサガオ(ダチュラ、曼陀羅華)。

 7月14日の夕刻、一般教育棟・ヴィーナス像前のチョウセンアサガオが今年最初の花を開いた。この花の写真は、昨年7月18日7月23日(楽天版)にも掲載しているが、散歩時の観察によれば、全く自然に生えているものではなく、関係者のどなたかが雑草除去や水やりなど簡単な世話をされている模様である。数ある園芸植物の中でなぜチョウセンアサガオを選んだのかは定かでは無い。


7月14日(木)

【思ったこと】
_b0714(木)川口淳一郎 高い塔から水平線を見渡せ!(3)60点を100%の確率で取る/一流、二流、三流の違い

 昨日の日記の続き。

 放送第二回目では、このほか「60点を100%の確率で取る」という話題と、一流、二流、三流の違いについてのお話が印象に残った。

 前者の話題は、要するに、
  • 大きな穴がなければよい。カーテンをはぎ取ってすべて虫眼鏡で精査していると無限大の時間がかかる。
  • ベストを尽くすのではなく、大間違いをせず、60点を確実に取りに行く。
ということであった。ハイリスク・ハイリターンを狙うというと、素朴には一か八かの出たとこ勝負のように思えてしまうが、今回のはやぶさの場合は、限られた期間とコストの制約を受けつつも、一定レベル以上の確実さと、万が一事故が起こった時の次の対策がちゃんと用意されていたようであった。

 いま述べたことにも関連するが、川口さんが考える、一流、二流、三流の違いとは
  • 心配していることが、起きるのは→ 三流
  • 気づいていないことが起きてしまう→ 二流
  • 何も起きない(気づかないことが残っていない。すべて対策が施されている)→ 一流
であるという。そしてはやぶさの場合は思ってもないことが起きてしまったというところでは二流であるが、残った手段が活用できたという点では二流プラスαとして評価されるのではないかという。とにかく、うまく行かない時に、次にどういう対策をとるかを用意しておくという執着心が大切。

 以上の内容はまったくその通りだと思ったが、もし、ある課題に対して「60点を100%の確率で取る」ことができるのであれば、その課題はもはや「ハイリスク」とは呼べないのではないかという気もした。ま、一口にハイリスクと言っても、金銭的な損失だけで済む場合と、失敗した時に深刻な被害が及ぶ場合では性質が異なってくる。はやぶさの場合は、なんだかんだと言っても、途中で失敗したからといって何かが失われるというわけではない。すでに予算は執行されており、はやぶさ本体が遠い宇宙で行方不明になったとしても、大気圏に突入する際に燃え尽きても、すでに執行した研究費の額は変わらないし、成功したからといって、小惑星から大きなダイヤを持ち帰って大もうけできるという性質のものでもあるまい。いっぽう、いま深刻な問題となっている福島第一原発の事故の場合は、周辺住民に健康被害を及ぼす恐れがあるという点できわめて大きなリスクを伴っている。


 次回に続く。