じぶん更新日記

1997年5月6日開設
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2011年版・岡山大学構内でお花見(25)カイノキの雄花

 カイノキと言えば秋の紅葉・黄葉で知られているが、新緑の時期にもそれなりの趣がある。写真は本部棟前で見られた雄樹の花。昨年・秋の写真で言えば、いちばん下の黄葉している樹にあたる。


4月19日(火)

【思ったこと】
_b0419(火)NHK“体感!グレートネイチャー「エチオピア大横断〜地球3000万年の鼓動に迫る〜」”のウソホント

 少し前のことになるが、4月16日(土)に放送された表記の番組を視た。番組後半は、今年の正月に訪れたばかりのダナキル砂漠のツアーと全く同じコースであり、風景も全く同一のため、再びあの場所に戻ったような感じがした。

 もっとも、私たちが訪れた時は、1カ月ほど前(2010年11月21日〜23日)に火口から溶岩が流出して間もないこともあり、危険なためこちらの写真の人が立っているあたりまでしか火口に近づけず、溶岩湖本体をこの目でのぞき込むことはできなかった。今回、映像を通してその迫力を体感でき大いに満足できた。

 なお、番組の展開を盛り上げるための配慮かと思うが、多少ツッコミを入れたい部分もあった。まずエルタアレ登山に関しては、
  1. ようやくエルタアレ火山のふもとの村に到着」という字幕が出た場所であるが、あそこは観光客のためのベースキャンプであって人が暮らす村ではない、村は溶岩台地よりもっと手前のところにある。
  2. エルタアレの火口までは決まった登山道はありません」というナレーションがあったが、番組の映像にもチラッと写っている通りで、実際はラクダも通れるちゃんとした登山道が通じている。
  3. 歩き初めて3時間、足元の溶岩が波打つような形に変化してきました。」、「これは3ヶ月前にできた新しい溶岩です」という場面のあとに、「ついに目ざす火口が見えてきました」というナレーションとともに南クレーターを眺望するシーンがあるが、実際は、時間順序が逆で、固まりたてほやほやの溶岩は、南クレーターの外輪山を内側に下ったあとでしか見えない。(実際はそれら溶岩を見る前に、南クレーターが眺望できている。)

 以上のツッコミを、入れ子構造にしてまとめると以下のようになる。【  】内が同じ、もしくは近接場所を示す。
  • 番組の映像: 【固まりたての溶岩、南クレーター内【溶岩湖】】
  • 実際の地理的関係: 【南クレーター【固まりたての溶岩、溶岩湖】】



 次に、それより前のダロール火山周辺の風景であるが、番組では
  1. 貝柱型の岩塩(こちらのアルバムの写真Aとその下)
  2. 塩のモニュメント
  3. ダロル火山(硫黄泉)
  4. 血の池地獄そっくりの赤い温泉
  5. 再びダロル火山(硫黄泉)の映像が短時間
という順序に紹介されていた。しかし、上記のうち、「2.塩のモニュメント」はダロル火山の登山口からやや離れた場所にあり、その一方、「1.貝柱型の岩塩」はダロル火山のすぐ脇にあり「塩のモニュメント」に向かう途中にあるわけではない(←番組では、「貝柱型の岩塩」の場所がダロル火山と全く別の場所にあり、そこから車で移動して登山口に至るように編集されていた)。また、ダロル火山の映像に「血の池地獄そっくりの赤い温泉」が挿入されているが、あれはダロル火山(硫黄泉)からは相当に離れた、全く別の場所に独立して湧いている温泉であった。

 以上のツッコミを、入れ子構造にしてまとめると以下のようになる。【  】内が同じ、もしくは近接場所を示す。
  • 番組の映像: 【貝柱型の岩塩、塩のモニュメント、ダロル火山【硫黄泉、赤い温泉】】
  • 実際の地理的関係: 【塩のモニュメント、ダロル火山【貝柱型の岩塩、硫黄泉】、赤い温泉】


 ということで、番組の内容を詳細に追っていくと、多少のウソがあることに気づく。最近は地デジやBSの高画質化により、その場に出向かなくても大自然の姿をリアルに眺められるようになった。まことに結構なことであるが、どの番組でも多少の脚色がほどこされていることを承知の上で視るべきだとは思う。