じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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§§ 岡山大学では3月7日の15時から、一般入試(前期日程)、専門高校・総合学科卒業生入試、帰国子女入試、私費外国人留学生特別入試の合格発表が行われた。最近ではネットで瞬時にして結果を閲覧できるため、大学構内の掲示板に足を運ぶのは、受験指導関係者、すでに結果を知った後で確認のため(記念写真を撮るため?)に訪れる人たちに限られている。15時からしばらくは、体育会系サークルによる胴上げなどの歓声が聞こえていたが、夕刻には写真のように静かになり、時たま、記念写真を撮る受験生の親子が訪れる程度となった。

3月07日(月)



【小さな話題】

形式振休日

 年度末は土曜日を含めて毎日のように各種用務が予定されている。ところが、規則上は、土日祝日に出張や用務を行った場合は必ず振替休日(「振休」あるいは「代休」)を取らないことになっている。振休日には会議などの公的用務には出席できないことになっており、かつ、振休日の設定は、定められた期間を超えて取ることはできない。ということで3月8日を振休日に設定したわけだが、自宅でのんびりするほどヒマではない。いつも通りに出勤して、いつも通りに帰宅するのみである。

【思ったこと】
_b0307(月)日本環境心理学会第4回大会(3)環境配慮行動に関するゲーミングシミュレーション

 昨日の日記の続き。

 午後の口頭発表の中に、ゲーミング・シミュレーション「説得納得ゲーム」を用いて、他者を説得する役割を担うことが環境配慮行動の行動意図を促進するのではないかというような内容の研究があった。ゲームには、日本人とドイツ人の学生が参加した。学生の質が同一とは言えないので直ちに文化差とは言えないと思うが、
  • ドイツ人学生のほうは「ゲームはゲーム」として割り切って参加する一方、日本人学生のほうは現実場面での行動との一貫性を重視する傾向があった。
  • 一般的に、実験を行ったドイツ東部の都市は夏でもそれほど暑くないため、日本でありがちな「エアコンの設定温度を高くする」といった配慮行動は見られず、そのいっぽう、自家用車の代わりに公共交通機関を利用するといったことが重視された。
  • ドイツでは、環境配慮行動に対するインセンティブがしっかりと用意されているため、特に我慢したり頑張らなくても結果的に環境配慮に寄与したということがある。
というような比較結果が興味深かった(長谷川の聞き取りと記憶によるため不確か)。

 この発表でよく分からなかったのは、ゲームのルールである。「説得に応じる」ことは、ゲーム参加者にとってどのようなコストになるのだろうか。ただ単に納得したら「YES」、納得できない時は「NO」と答えるだけならば、本音は納得していなくても、「YES」を乱発してしまう可能性がある。政治や宗教に関する態度表明ならともかく、環境配慮行動は基本的に善であると考えられるため、表面的には、いとも簡単に「納得」表明してしまうのではないかという疑問が残った。(←発表者の2003年の論文を拝読すればこの疑問はたぶん解決するだろう。)


 次回に続く。