じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 霜柱と岩塩の奇岩のコラボレーション。1月31日の楽天版に霜柱の写真を掲載したが、この霜柱は翌日になってもまだ溶けない状態にあった。接写したところ、エチオピア・ダナキル砂漠岩塩のモニュメントバレーに似ているように見えたので、さっそく合成してみた。なお、岩塩の奇岩のアルバム(今回の合成に使った写真を含む)は【Life-X】にもあり。

2月1日(火)

【思ったこと】
_b0201(火)行動主義の再構成(7)「随伴性スパイラル」と「エンゲージメント」と自然随伴性

 ウィキペディアに解説されているように、
オペラント行動 (operant behavior) とは、その行動が生じた直後の環境の変化(刺激の出現もしくは消失)に応じて、その後にその行動が生じる頻度が変化する行動をいう。
 要するに、オペラント行動は、誘発刺激無しに自発される行動であるが、当初は不定形でめったに生起しない(=オペラントレベル)。しかし、その行動の直後に好子(正の強化刺激)が出現したり、嫌子(負の強化刺激)が消失したりすると、その行動は増加する。これがオペラント強化の基本である。

 しかし、ここで繰り返し主張しているように、オペラント行動が一定の頻度で継続している状態に至っている時には、「行動→直後の結果」という関係は必ずしも明確ではなくなる。既出を含めていくつか例を挙げると、
  • 散歩をしながら景色を楽しむ。
  • ドライブを楽しむ。
  • 海で泳ぐ。
  • スキーを楽しむ。
  • ピアノで名曲を弾く。
などなど。最後の「ピアノで名曲を弾く」などはまさにそうだが、ピアノを弾くという行動と、それに伴って生じるメロディは一体化しており、かつ、1回1回の「鍵盤を叩く→音が出る」という単線的な随伴性がピアノ弾き行動を強化しているわけではない。このように、一定期間継続する行動においては、行動と環境変化は一体化している。この状態は、エンゲージメント(engagement)、あるいは日本語の「従事する」、「携わる」、「関与する」などの意味に近いようにも思える。

 こうした状態では、第三者が結果を付加しなくても、行動は強化されており、スキナー自身が使用していた「自然随伴性」が働いている場合が多い。但し、月給制で長期間雇用されている場合のように、付加的随伴性(労働に対して給与を与える)で強化されている場合でも、1回1回の仕事の直後に出来高払いをしているわけではなく、労働とその直後の結果関係は不明確になることもある。なお、自然随伴性に関しては、2007年5月21日の日記に関連記事がある。

次回に続く。