じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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シャープ製の愛用ノートパソコン。

10日ほど前、シャープがパソコン事業から撤退、メビウスブランドが消滅するというニュースが伝えられた。写真は、私が2001年9月に購入したシャープ製最後のノートパソコンであり、これまで使ったノートの中でも最も使用期間の長く愛用しているマシンである。

 型番はPC-SX-S1。主な特徴は、
  • 10.4型モバイルノート
  • 標準5時間のロングバッテリー
  • CPU 600MHz(マイコンピューター表示では、497MHz)
  • メモリは256MB(増設済み、マイコンピューター表示では、240MB))
となっており、購入時のOSはWindows-Meであったが、その後、XPに有料でアップグレードした。現在は最新のSP3をインストールしている。

 2年ほど前までは、出張先にはいつも持参し、また、授業・講演のプリゼンテーションにも使用していた。当時としてはハイエンドと言ってもよい機種だったと思うが、いまの時代となっては、
  • 本体の起動が遅すぎる。
  • アプリケーションの起動が遅すぎる。
  • 画像の読み込みが遅すぎる。
  • USBメモリで提出された課題ファイルを読み込むのに長時間待たされる。
などの問題があり第一線からは退いている。しかし廃棄するには忍びず、ワープロ用、文字だけのパワーポイントプリゼンテーション用などとして、ときおり活用している。できれば定年まで使い続けたい。


10月31日(日)

【思ったこと】
_a1031(日)日本心理学会第74回大会(38)ことばと社会:心理学的アプローチの可能性と問題点(6)日本語学習者の誤用と言語使用の文化的背景(3)

 すでに述べたように、日本語では

●先生、チョコレートを食べたいですか。 あるいは ●先生、チョコレートを召し上がりたいですか。 といった願望疑問文(相手の願望を直接尋ねる表現)は不適切であるような印象を受ける。

 その説明の1つとして、
「先生、チョコレートを食べたいですか。」、「先生、チョコレートを召し上がりたいですか。」という表現はいずれも、先生個人のアイデンティティに関わる私的領域に関する質問である。いくら丁寧な表現を使おうとも、そういう領域は、生徒さんは侵害してはいけないのである。
という考え方があることを10月29日の日記で紹介した。しかし、もし、私的領域を侵害することが原因であるならば、個人主義的と言われる欧米人のほうが、日本人以上に願望疑問文を不自然に思うはずである。

 ところが、昨日の日記で紹介した「ペンを貸与する」という想定場面での調査結果によれば、日本語母語者では、申し出、行為質問、依頼、直接行動が多かったのに対して、英語母語者では、申し出、行為質問、依頼は殆どゼロであり、逆に、直接行動、命令、要望質問、願望質問の比率が高く、極端な差違があったという。英語母語者で願望疑問文が多かったことは、私的領域の侵害にならないのだろうか?

 ここでもう一度、よく使われる具体的な表現をあげると【長谷川によるまとめ】、
  • 日本語母語者がよく使う表現、
    • 申し出:貸すよ、貸そうか?/I'll lend you my pen. Shall I lend you my pen?
    • 行為質問:使う?/Do you use my pen?
    • 依頼:使って/Please use this pen.
    • 直接行動:はい、ペン/Here you go.
  • 英語母語者がよく使う表現
    • 直接行動:はい、ペン/Here you go.
    • 命令:使い/Take this pen.
    • 要望質問:ペン、要る?/Do you need a pen?
    • 願望質問;使いたい?/Do you want to use this?
ということになる。なお、上掲のうち「直接行動」の比率は、日本語母語者では13.3%、英語母語者では22.4%であり、英語母語者のほうが高かった。

 以上のデータで興味深いのは、これらの差違は日本語と英語の文法上の違いによるものではないということだ。いずれも文法的には正しい表現であるのだが、どういう表現が用いられるのかが違っているのであった。よってこれは、言語学というよりは文化心理学に関係した現象であるということになる。

 話題提供者は、以上の差違について、
  1. なぜ英語では、行為質問は申し出として成立しないのか?
  2. なぜ日本語でも、聞き手(you)主語の質問がより多く用いられるのだろうか?
という2つの問題提起をされた。このうち1.は、英語母語者で「使う?/Do you use my pen?」という行為質問が少ないことに関するもの。また2.は。「聞き手主語」とは、聞き手の行為に関する質問であり、行為質問、依頼、命令、提案、許可与えなどが含まれた表現という意味である。

次回に続く。