じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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山道で見つけたセミの最期。↓の記事参照。



8月2日(土)

【ちょっと思ったこと】

セミはどうやって最期を迎えるか

 土曜日の朝は、例によって、龍之口八幡宮〜龍ノ口山で耐暑登山を敢行した。山を下る途中のことであったが、突然、頭の上から1匹のセミが落っこちてきて、仰向けのまま足や羽根をばたつかせていたが、じきに痙攣も止み、そのまま動かなくなった。このセミの最期の様子であったようだ。

 何もわざわざ私の目の前に落ちてきて死ななくてもよいだろうと思ったが、考えてみれば、昆虫が自然の状態で死ぬ瞬間というのは滅多に見られないものである。子どもの頃は、庭先で捕まえたアブラゼミを虫かごに入れておくことがあったが、翌朝になると大概は死んでしまっている。しかし、それは夜寝ている間に死んだのであって、死ぬ瞬間を見届けたわけではなかった。

 では、セミは自然状態ではどういう死に方をするのだろうか。まず、かなりの数は、鳥に食べられてしまうのではないかと思われる。散歩をしていると時々見かけるが、スズメやカラスが、生きているセミを生け捕りにしたり、路上でくちばしでつついて弱らせているということはよくある。山の中では、もっと本格的に虫を主食としている野鳥たちが居るにすぎないと思う。

 では、鳥に食べられず天寿を全うするセミはどういう死に方をするのだろうか。セミは羽化した後は、常に木の枝にとまって生活しているであろうから、体が弱ってきても落ち葉の影にひっそりと身を潜めて最期を迎えるなどということはあるまい。となると最期は、今回山道でたまたま見かけたように、枝に掴まる力が弱ってきた時に地上に落下し、落下後は短時間ののちに生命機能を停止すると考えてよさそうだ。固い地面に落下した時には、その衝撃でショック死するということもあるかもしれないが、このあたりのことはよく分からない。

 いっぱんに昆虫は、仰向けに死んでいることが多いように見える。足が細いので、体を支えきれなくなると重心のせいで仰向けにひっくり返るのだろうか。または、死ぬ間際に足をばたつかせてしまうことで、ひっくり返る可能性が高いということなのだろうか。どなたか調べていただければ幸いである。

 余談だが、先日来の「クマゼミは何時から鳴き始めるか」という疑問(最新記事は7月29日)は、ますます謎となってきた。8月1日の朝は曇っていたが、散歩道沿いの樹木で5時半前からかなりの合唱が聞こえていた。ところが8月2日の朝は、日の出の太陽の輪郭がくっきり見えるほどによく晴れていたのに、6時頃までは殆ど声をきかなかった。「曇りの朝のほうが鳴き始めが遅い」とは必ずしも言えないようである。