じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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[今日の写真]
姫路市で見つけた「鳥のフンに注意!」の看板。そのすぐ横で、フン害の犠牲者約1名を目撃!



10月27日(金)

【思ったこと】
_61027(金)[教育]高校で地歴を必修にする必要はあるのか?(4)世界史や地理のカタカナ表記の問題点

 昨日の日記の続き。

 学習指導要領に定められた科目をきっちり履修させていなかった高校は、10月26日11時現在の35都道県254校から、41都道府県の404校に拡大した(10月27日現在、朝日新聞の集計)。アサヒコムの記事によれば、リポートを提出することなどを条件に、履修時間を特例として短縮し、履修したものとみなす――などの案も出ているとか。

 さて、これまでも指摘したように、今回の騒動では、「守るべきことが守られていない」あるいは「内申書を偽装する」といった問題と別に、そもそも、世界史などにおいて、あれほどまでに詳細な内容を必修科目として教え込む必要があるのかという別の問題がある。

 日記才人(にっきさいと)登録日記として愛読させていただいているMADE IN JAPAN!(Y. Horiucciさん)は、10月26日付け日記の中で、
  • 義浄はマジャパヒト王国に立ち寄った
  • アメリゴ・ヴェスブッチは南アメリカ大陸沿岸を探検した
  • タイのラーマ5世は近代化政策を推進した
  • 清はプハラ、ヒヴァ、コーカンドの3ハン国を占領した
  • スーダンではマフディー勢力がフランス軍に抵抗した
というセンター試験解答選択肢を抜粋引用し、
...ひとつとして、正しいのか間違ってるのかすら分からない。なんじゃこれという世界。大学受験後の人生において、この関連の知識はひとつも身につかなかったということだ。まあ、これらの知識無くとも、今までもちっとも困らなかったし、今後も困らないことには自信があるけどねえ。
と述べておられる。私も同感。国際ビジネスマンの堀内さんがそう仰ったことで、世界史の詰め込み教育の指摘はますます説得力が出てきた。




 ここで少々脱線するが、世界史や地理の教育では、地名や人名がカタカナで表記されるため、ますます分かりにくくなる。堀内さんが引用した選択肢のうち、「ブハラ、...」の部分(出典はこちらの第1問問4)は正確には

●清は、ブハラ(ボハラ)・ヒヴァ・コーカンドの3ハン国を占領した。

となっている。ブハラは私自身旅行したことがあるのである程度は知っているが、ブハラと呼ぶべきか、ボハラと呼ぶべきか、定まっていないようでは受験生も困惑するだろう。それと、「ヒヴァ」のところでは、「ウ」に濁音記号がつけられているようだが、これって日本語の標準的な表記法だったらどうか。もしそうだとするなら、英語表記で「v」で表記されるような地名や人名はすべて「ヴァ、ヴィ、ヴ、ヴェ、ヴォ」で表さなければならない。文字ばかりでなく、発音する時にも、前歯で下唇を噛む必要があるぞ。


 いずれにせよ、世界史や地理では、さまざまな地名や人名がカタカナ表記されているようだが、しょせん日本語は日本語、いくら現地読み(原語読み)に近づけたところで、正確に発音できるはずがない。けっきょく、外国人と話すためには、もう一度、英語読みやら原語読みを覚えなくてはならない。これは二度手間。原語読みが無理ならカタカナ表記はやめて、英語表記の正しい発音くらい練習したほうが役に立つと思う。

 たとえば、大相撲の黒海の出身国でもあるグルジアだが、英語では「ジョージャ」に近い発音する。国際会議などで英語でこの国のことに言及する時には「グルジア」では伝わらない。英語帝国主義には反対だが、使えない読みで覚えても役に立たないのではないだろうか。ウクライナ、キプロス、ヨルダンなども同様(←ま、すでに日本語として慣用化しているイギリス、オランダ、トルコ、などはそのまま使ってもよいとは思うが)。
※ネットで検索したら、こちらにきわめて有用な対応表があった。

 そのほか、インドのコルカタやムンバイのように、その国の方針で呼び方が変えられてしまうところもある。高校時代にいくら「正確」に記憶しても、逆にその詰め込みの弊害で、本当に必要な地名や人名が覚えにくくなるという恐れもある。そんなに細かく教え込む必要は無い、もしどうしても固有名詞を教える必要があったら、せめて、(英語帝国主義に反対しつつ)正確な英語読みで教えておけ、というのが私の考え。