じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典

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[今日の写真] アパート一階のベランダ下で、マツバウンランが咲いているのを見つけた。各種サイトにも記されているように、この花は5月頃に咲くのが普通である。北風が当たらないし、霜も降りることのない、ベランダ下ならではの光景だ。


2月28日(月)

【ちょっと思ったこと】

あっという間に3月

 大学教員にとっては1年中で一番忙しい2月が終わった。卒論読みと卒論試問、修論審査報告、大学院院入試(博士前期、後期)、各種リポート採点、...。さすがの私も2月上旬に一時期体調を崩したものの、寝込むほどのことなく回復して3月を迎えることができた。

 さて、3月になると例年いくらか暇になるはずなのだが、今年は、中期目標・計画に基づく年度計画の最終検証作業などがあり、相変わらず報告書執筆に追われる日々が続いている。各種委員会の引継ぎもなかなかうまくいかない。

 1年12か月を月単位で考えると、今年もすでに6分の1が過ぎてしまった勘定となる(但し、日数単位で考えるならば3月2日で6分の1)。私の余命をあと20年であるとして、これを1時間という長さに置き換えて考えると、1年分は1時間に置き換えた時の3分間。2か月分は30秒間に相当することになる。こういう形で「秒針」が回っていくと、あっという間に「1時間」がすぎてしまいそうな気がする。

 3月には京都でFD関係の研修会が2回開かれるし、大阪での講演、東京でのセミナー参加などが予定されている。いくらか暇になるのは3月27日以降となるだろう。




商品開発サラリーマン

 夕食時、ひさしぶりに「あしたをつかめ 平成仕事図鑑」を視た。この日は商品開発サラリーマンという仕事。昨年12月放送分の再放送ということであった。

 通販やスーパー向けの雑貨を開発する澤田宏美さんは、もともとは芸術家志望だったようだ。映像で紹介された大学時代の作品には目をみはるものがある。しかし、芸術イコール商品ではない。芸術家として満足できる作品であったとしても、売れなければ商品にはならない。このあたり、田中一村の考えとは全然違う。いくら頑張っても、上司やモニターに認められなければ商品にはならない。仮に商品になっても売れなければ失敗である。

 もっとも、芸術作品としての価値と商品としての価値の隔たりは、内容や客層によっても異なるだろう。世の中には、殆どブランドや、デザイナーの知名度だけで価値が決まる商品というのもある。希少性が物を言う場合もあるし、利便性第一という場合もある。澤田さんの開発している「通販やスーパー向けの雑貨」というのは、どちらかと言えば、カタログ上の美しさやフィーリングで購入されるようなもの。値段もそれほど高くはなさそうだ。それだけに妥協も必要であろうし、また、予想外のヒットを生み出す可能性も秘めている。




「映画ファンド」は成功するか

 上記の商品開発に関連した話題となるが、映画なども、最終的には興行成績がすべてとなる。

 そう言えば、ちょうど2月末締切で映画ファンドの募集が行われていたが、どのくらいの申込みがあったのだろうか。

 このページの下のほうには、「10万円を投資した場合のシミュレーション」なる表が掲載されている。表では興行収入が0円から100億円まで、10億円単位でどのくらいの利益が得られるかがシミュレートされており、20億円以上の場合はプラスになるとされていた。

 この表だけを見るとプラスになる可能性が多いようにも錯覚してしまうが、いまのご時世、邦画で20億円の興行収入をあげるというのは並大抵のことではないらしい。ネットで検索したところ、少し古いが1997年の映画配給収入ベスト5というデータがあり、20億円を突破したのはわずか3本だけ。100億円突破は、この時の「もののけ姫」が史上初であったようだ。

 ファンドの申込者たちがクチコミで入場者拡大を目ざすであろうから、全くの不発に終わることはあるまいと思うが、この映画でどのくらいの成果が出せるかによって、「個人向け映画ファンド」なるものの将来が方向付けられることになるだろう。