じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典

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[今日の写真] 農学部東西通りの銀杏並木が見頃となった。南北通りより一週間ほど遅い黄葉。南北より東西のほうが黄葉が遅れることについては1999年11月16日の日記に書いたことがある。


11月17日(水)

【ちょっと思ったこと】

ことばの二重性/『溺レる』/段駄羅

 昼休みに、教職員向け教養講演会に参加した。講師は文学系の教授。一般向けに分かりやすく話していただいたので、文学が苦手な私もたいへん興味深く拝聴できた。

 テーマは「ことばの二重性」に関する話題であり、種々の文学作品を引用しながら、書かれた文(表題、俳句、文章など)に二重の意味を見出すというような内容であった。

 文学系の研究というのは、たぶん、どういう作品のどの部分を引用するかということにもオリジナリティがありそうな気がするので、Web日記に詳しく書くことは控えたい。特に興味深く拝聴した2点ほどに限って記しておくことにする。

 講演ではまず、川上弘美の『溺レる』という作品で、なぜカタカナの「レ」が使われているのかという疑問が投げかけられた。講師は、それがタイトルであることを示すという点で、一般動詞の「溺れる」以外に二重の意味を持たせているというように話しておられたと思ったが、明解なお答えは示してくれなかった。後でネットで検索したところこちらにそれらしき回答が記されていた。ま、いずれにしても「溺レる」と表記することで、一発で検索できるという効果はあるようだ。そういえば、この日記も、「自分更新日記」ではなく「じぶん更新日記」とすることで、ヒットしやすくなっている(ちなみに、「じぶん更新日記」で「じぶん」が平仮名になっているのは、こちらに由来している)。

 もう1つの興味深い話題は「段駄羅」であった。詳しい解説はこちらや、こちらをご覧いただきたい。要するに中七句が平仮名で記されることで同音異義語から二重の意味が発生する。それを鑑賞するものらしい。

 この段駄羅はもともと能登・輪島の漆職人の仕事場に由来するらしい。漆工芸というのは乾かすのに長大な時間を要するため、耐え難い退屈さを紛らわすために大流行したのかもしれない。じっさい1つの作品を作ろうとすると何日も考え込み、仕事が手につけられない羽目になる。退屈な長時間会議の時間内に限定してチャレンジしたほうがよさそうだ。

 長時間の退屈会議では、他にも「赤頭巾ちゃんのお婆さんは、なぜ森の中で暮らさなければならなかったのか」など、グリム童話で抜けている部分を考察するのも一興らしい。もっとも、最近は大学の会議も、「報告事項はEメイルで事前配布」、「実務関係は代議員会で審議」など、いろいろ工夫され、2時間以内で終わるように改善が進んでいる。法人化後の新たな問題も山積しており、段駄羅作品やグリム童話の新解釈に取り組むゆとりはなさそうだ。




300MBやっと実現

 この日記で何度も書いていることだが、Yahoo!ジオシティーズが10月5日以降、日本最大級の無料ホームページサービス、Yahoo!ジオシティーズがより使いやすくなりました。 10月下旬より、ホームページ容量が大幅にアップ。というキャンペーンを展開しているにも関わらず、yahoo-BB会員である私のホームページスペースはずっと25MBに抑えられていた、

 再三の問い合わせ(公正取引委員会にも通知)の結果、11月18日前後に増量作業が完了する見込みであるとの回答をいただいたので、本日朝、真っ先にファイルマネージャーを開いたところ、めでたく300MBに増量されていることが確認できた。ヒマをみつけて、Web日記のアーカイブ全部と、主たる旅行アルバムを引っ越しさせる予定。