じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典

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[今日の写真]  サントリーは30日、「青いバラ」の開発に世界で初めて成功したと発表した。フロリジン社と共同開発し、遺伝子組み換えによって生み出したものだというが、写真を見る限りは、青というより薄紫色に近く、既存の品種とそれほど変わらないように見える。
さて、バラと同じく、グラジオラスも純粋な青色の花は見かけない。写真の薄紫の花が、これまで私が見た花の中ではいちばん青色に近い。



7月2日(金)

【ちょっと思ったこと】

セミの初鳴きと初エアコン

 7月1日の午後にアブラゼミの声を聞いたと思ったら、7月2日の朝、今度はクマゼミの声が聞こえた。いずれも今年初めてであったが、例年こんなに早かっただろうか。

 これに合わせるように、この夏初めてエアコンをかけて寝た。

7/3追記]
こちらのデータを見たら、7月3日朝の最低気温は25.8度で熱帯夜であったことが判明。どうりで暑かったはずだ。
【思ったこと】
_40702(金)[教育]法人化後の大学の公開講座

 国立大学法人化により、4月以降に開催される大学主催公開講座の受講料の額は、大学(あるいは部局等)の独自の判断で決められるようになった、と聞いた。

 国立大学主催公開講座の受講料は、これまで、国が定めた一律の基準に従って機械的に決定されており、地元自治体の生涯学習講座に比べて高すぎるのではないか、特に、参加を希望する高校生にとっては負担が重すぎるのでは、といった批判があった。

 あくまで又聞きにすぎないが、4月以降は、大学(あるいは部局)が高すぎると判断すれば、いくらでも値下げできる。「高校生は無料」というように特例を設けることもできるようになったそうである。

 しかしその反面、講座の経費はすべて独立採算となる。ある程度の回数、ある程度の参加者を見込んで開催する場合にはそれなりの経費がかかる。あるいは逆に、その収益を部局の予算に組み込むことができるようになったことから、一種のビジネスとして講座を開くことも可能となってきた。

 大学主催の公開講座のあり方については、2003年12月15日の日記で一度指摘したことがあった。しかし、上記の経緯をふまえると、法人化後はその時とは全く異なる視点が新たに含まれるようになった。

 例えば、私はこれまで、初心者向けのパソコン教室のようなものは大学の公開講座ではやるべきでないと主張してきた。大学主催である以上、大学教員という人的資源を活かし、大学でなければ開催できないようなレベルの高い講座を開くべきであるという意味であった。

 しかし、いくら「格調高い」講座を開いても受講生が集まらなければ採算がとれない。広報・宣伝活動の一環として行うならともかく、そういう割の合わない講座は、今後はある程度減っていくことになるだろう。

 反面、初心者向けのパソコン教室であっても、また参加者が常連に限られているような講座であっても、採算がとれるならドシドシ開いたほうが、予算が潤うということになる。外国語関係においても、「格調高い」古典文学の話をするよりは、「TOEIC××点をめざす」といった実用性の高い語学学習教室を開いてたくさんの受講料を集めたほうが、外部資金導入に貢献したということになる。

 ま、そうは言っても、大学の社会的使命や節度というものもあるだろうから、いくらなんでも「大学受験セミナー」まで開くということは認められないとは思うが、とにかく、様変わりしていくことは確かだ。

 採算重視の公開講座ばかりとなることにはいろいろと問題点があるが、少なくとも、公開講座を担当する教員は、これまで以上に、受講生をひきつけるような講義を心がける必要がある。また、企画にあたっては事前の「市場調査」が必要であるし、担当教員の選定にあたっては、「学部や学科のローテーション」というような慣行は許されない。受講生から求められる教員だけを出講させ、かつそのことに対しては応分の謝金を支払い、地域・社会貢献活動として評価することが必要であると思う。