じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典

6月のインデックスへ戻る
最新版へ戻る

[今日の写真] [今日の写真] 少し前から、大学構内でジャノメチョウが飛んでいるのを見かけていたが、24日、やっと撮影に成功。人間の目には地味に見えるが、この模様でもけっこう鳥よけに役立っているのかもしれない。ついでながら、6月上旬に撮影した「地味な蝶と蛾」2種を右側に掲載。左半分は、ホシミスジ(タテハチョウ科)。右半分は、ウメエダジャクで、こっちはシャクガの仲間。


6月24日(木)

【ちょっと思ったこと】

雲仙リス村と普賢岳

 朝5時台のNHK「とりたてマイビデオ」のコーナーで、長崎県の島原半島にあった雲仙リス村が5月末に閉園していたことを知った。

 この「リス村」は仁田峠から島原方面に向かう途中にあり、1988年に開園、3年目には10万人が訪れたものの、普賢岳噴火災害後は入場者減少に歯止めがかからず、昨年の入場者は約35000人にとどまったという。

 このリス村には、普賢岳噴火後に一度訪れたことがあった。長崎には5年間住んでいたが、噴火で雲仙頂上付近のハイキングができなくなり、代替地として行ってみたというのが率直な理由である。当時はまだ噴火が始まったばかりで、あれほどの被害になるとは予想していなかった。園内では狸のサーカスをやっていた。

 遊園地や動物園の閉園ニュースを聞くことは時々あるが、家族で訪れた場所が消えてしまうというのは、何かと寂しいものだ。

 ところで、あの普賢岳はどうなっているのだろうとネットを調べてみたら、すでに登山禁止は解除されていることが分かった(←すっかり忘れていたが、じぶんの日記にもちゃんと引用されていた)。とはいえ、現在の最高峰は普賢岳ではなくて、平成新山1486m。こちらはところどころ水蒸気をあげており、解禁には至っていないようだ。いずれ登ってみたいと思っている。

【思ったこと】
_40624(木)[一般]「地球環境を考えよう」講演会(2)7つの思想

 6月23日に行われた「地球環境を考えよう」講演会の感想の続き。

 さて、内藤氏によれば、地球環境問題に対しては7つの思想がある。メモと記憶に頼ったため不確かであるが、それらは
  • 伝統的思想:「市場にまかせよ派」や「政策で解決派」
  • 終末思想的なもの:タイタニック沈没に例えると、船全体の沈没に危機感をいだく思想、「殻に閉じこもれ派」(一等船室の安全を確保しようとする思想)
  • エコロジー重視:「環境コミュニティ派」(小さきことこそ美しい、船を捨て小船に乗りどこは静かな入り江に行こう)、「持続可能な開発重視」
  • 無関心派
に分かれるということのようだ。

 ではどれが一番正しいのか、どれが現実に有効か、といった議論にすすむのだが、時間が短かったこともあって、「これなら大丈夫」と自信がわいてくるような解決策は示されなかったように思う。「これはよさそう、でも限界がある、やっぱり無理」的な話題が多かった。

 じつはこの講演会、妻も一緒に参加したのだが、話が始まって10分もたたないうちに居眠りを始めてしまった。夕食後の散歩時にそのことを咎めると、「あなただって、居眠りしていたでしょ」と言われた。数分程度であったが、確かにそういうこともあった。

 講演の終わりのほうでは、「新たな価値の創造→エコマネー」という画面も出てきた。エコマネーだったらこちらに詳しく書いたことがあるが、あれはあれで、相当の時間をかけないと何のことか分からないはず。今回の参加者にどう受け止められたのか、定かではない。

 ということで、今回は、まとまりのない感想になってしまったが、これを機会に私の意見をまとめておくと、

●地球温暖化が深刻であることは理解できるが、CO2排出規制、削減だけが緊急の課題ではない。フロン、環境ホルモン、など挙げればキリがないが、いちばん大切なことは、自然との共生は手段ではなく目的であり、それを守るところに最高の生活が実現すると考えることだ。森林はCO2削減の手段ではなく、我々の生きがい実現の場として大切にしなければならないということ。

●「サスティナブル(sustainable)」や「定常型社会」については、私もずっと期待を寄せているが、昨今の中国特需で、ふたたび成長型経済志向が大勢を占めてきているという感じがしないでもない。どう対処していけばよいのか、私自身には名案が浮かばない。