じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典

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[今日の写真] 研究室の洋蘭トリオ。2月27日の日記で4種類の一斉開花をお伝えしたが、その後黄色い花も咲き始めた。


3月21日(日)

【ちょっと思ったこと】

さらばアクセスポイント

 これまで出張先のホテルからインターネットを利用する際には、客室内のアナログ回線用モジュラージャックにノートパソコンにつなぎ、加入しているプロバイダの最寄りのアクセスポイントに電話をかけるという方法をとってきた。

 しかし、最近はこの方法がうまくいかない。

 1つは、携帯の普及により、内線専用の電話しか置いていないホテルが増えたためである。

 もう1つ、これはごく最近の変化なのだが、私が加入している複数のプロバイダは、これまでの地域別アクセスポイントを廃止し、「0570」から始まる全国共通アクセスポイントに切り替えるようになった。ところが、「0570」宛の電話は、ホテル内からのゼロ発信ではリジェクトされてしまうことが多い。今回もこれにより22日のWeb日記のアップロードがうまくできなくなってしまった。

 もっとも、すべてが不便な方向に向かっているわけではない。最近のホテルでは、客室内にLAN接続の情報コンセントを設置し、これをセールスポイントにするところが増えてきた。この場合LAN ケーブルさえ携行すれば(もしくはフロントで借り出せば)、TCP/IPの設定でIPアドレスやDNSサーバーのアドレスを「自動的に取得」するだけでいとも簡単にアクセスできるようになる。

 要するにインターネットを利用するには、自宅等からADSLや光ファイバー、旅行先ではホテルの情報コンセントにつなげばよいということになる。私自身は携帯を使わないのでそちらの方面のことはよく分からないが、いずれにせよこういうホテルが増えてくると、もはやアクセスポイントというのは前世紀の遺物となってしまいそうだ。





消費税総額表示と980の魔術

 22日朝のNHK「おはよう日本」でこの問題を取り上げていた。4月からは、本体価格と消費税を合わせた「総額」の価格を表示することが法律で義務づけられる。従来、「580円」とか「780円」というように下二桁を「80」とすることで値頃感をアピールしていたスーパーは、同じ価格の場合、それぞれ「609円」あるいは「819円」として表示しなければならない。しかしこれではとうてい割安には見えない。そこでコスト削減をはかることにより、消費税別であった価格を消費税込みとして「80」を維持するか、それともお客の反応をみて価格変更に踏み切るのか、小売業関係者を悩ませているという。

 同じ品質の商品を980円と920円で販売すると980円のほうがたくさん売れる、という実験は私が小学生の頃、すでにテレビで視たことがある。「980」は「1000」という基準からみてちょっと安い、その一方、「920」は「1000」から隔たりすぎているため、「1000」ではなく「900」が基準となり、割安感が出なくなってしまう。例外的に「970」というように「70」を強調する量販店もあるが、それらもあくまで「980」という数字が氾濫しているという前提のもとで「あの割安の980円よりさらに10円安い970円で売っている」という特色をアピールしたにすぎない。「980」が姿を消せば「970」も存在価値を失う。このあたりが難しいところだ。

 この問題は本質的には、消費者がクリティカルな目をもつこと、つまり「980」の数字の魔術に惑わされず、あくまで冷静に価格比較をし、衝動買いを慎むことにあると思うのだが、これもなかなか難しい。