じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典

11月のインデックスへ戻る
最新版へ戻る

[今日の写真] [今日の写真] [今日の写真]  連休の中日、夫婦で「とっとり花回廊」まで行ってきた。
 この時期は紅葉見物の車も多く米子自動車道では10km以上の渋滞。しかし、園内はからは、コスモスやサルビアのお花畑を前景に伯耆大山の雄姿を眺めることがあり、苦労して来たかいがあった。

 「とっとり花回廊」は昨年8月初めに、山の家の移動日に家族4人全員で訪れたことがあった。しかし、子どもたちは学校の行事やら友達との約束やらあり、同行する必然性がないのに日帰りの花見&紅葉見物に誘ってもついてくる年頃ではない。その分、夫婦で昔を懐かしむ旅行が増えてきた。

 帰りがけは、大山〜蒜山のスカイラインを通る予定であったが、写真右端のような大渋滞で、歩く速さ並みのノロノロ運転を強いられた。やむをえず、桝水原から三の沢まで走ったところで写真を撮り、溝口ICに引き返した。しかし、米子道にも渋滞の列が見えていたのでこれもキャンセル。一般道を通って、下湯原温泉の露天風呂に入ってから、53号線経由で戻った。

 行き帰りの渋滞のためガソリン切れ寸前となったが、21時前というのに国道53号線のガソリンスタンドはどれも店を閉めていた。建部町でやっと22時まで営業というスタンドを発見し、事なきを得た。


11月2日(日)

【思ったこと】
_31102(日)[一般]「下品な寸劇」と「ミスコン」(前)

 中国・西安市の西北大学で、日本人の「下品な」寸劇が中国を侮辱すると批判され、これを演じた3人の日本人留学生は除籍処分となり、日本語教師とともに帰国することになったという。

 反日勢力に政治的に利用された点や、留学生寮で日本人留学生が暴行を受けたという点は別途考慮する必要があるが、いくら悪意が無く友好を願ったものであっても、その国の風習、習慣、イベント全体の文脈を無視したパフォーマンスであれば観客には受け入れてもらえない。やはり留学生側の行為は軽率であったと言わざるを得ないだろう。

 この種の問題は、他の国でもいろいろあったし、これからも起こりうることだと思う。記憶は定かではないが、大相撲が初めて米国公演を行った際には、ふんどしだけで相撲をとることが猥褻にあたるとして、パンツをはいた上からまわしをつけるように求められたという(実際にパンツをはいて相撲を取ったかどうかは記憶していない)。このほか、例えば、イスラムの戒律の厳しい国で、日本人女性が日本髪で日本舞踊を踊ったとしたら、おそらく黒髪を顕わにした点がイスラム教を冒涜したとして逮捕されるだろう(1999年8月25日の日記参照)。




 ところで、文化や風習や習慣、価値観、道徳観というのは、同じ国の中でも、時代とともに変わってくるものである。例えば、髪を金色や茶色に染めるという行為は、ついこのあいだまでは日本では不良っぽいこととして公式の場では受け入れられてこなかった。ところが、あれは何がコペルニクス的転回をもたらしたのだろうか。今では、成人式でも結婚式でも、そしておそらくお葬式でも、失礼に当たらない範囲のファッションとして受け入れられている。

 その一方、従来はごく当たり前に受けとめられていたイベント、童謡の歌詞、童話のストーリー、学校行事などが、人権、ジェンダー、その他、人間の尊厳に関わる諸問題についての意識が高まる中で見直しを迫られることがある。

 有名なところでは、「チビクロサンボ」をめぐる議論がある。海岸で楽しく繰り広げられる「スイカ割り」なども、視覚障害者の差別につながるとの批判がある。今のところあまり批判はないが、童謡の「山田の中の一本足のかかし...」なども障害者差別と言えないこともないし(2002年10月5日の日記参照)、東南アジアで大人気のテレビドラマ「おしん」で幼少時の「おしん」が半裸で登場するシーンなども児童ボルノの疑いをかけられる恐れがありそうだ。

 私自身は、タブーを取り払った上で自由に意見を出し合うべきであり、安易に人権や差別を口にして発言を封じ込めるべきでないと考えているが、いずれにせよ、ある種の表現やパフォーマンスが、ある種の状況に置かれた人々に精神的苦痛や不快感を与えないよう十分に配慮していく必要があると思う。

 ところで、今年の大学祭で「ミス岡大コンテスト」なるイベントが開催されたという。これなども、かつてはごく軽い気持ちで行われることがあったが、セクハラという観点からは十分な配慮が必要である。次回、詳しく考えてみることにしたい。