じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典

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[今日の写真] 座主川の水門近くに咲く紫苑(後)と萩の花(手前)。旭川から取水された用水である座主川は、大学構内を流れたあと、このあたりの水田をうるおし、笹ヶ瀬川に流れ込む。毎朝の散歩コースの一風景。


10月13日(月)

【ちょっと思ったこと】

DVD-Rでは二カ国語放送が録画できない!

 10月11日の日記に書いたように、手持ちのVHSビデオをすべてDVD化することを思い立った。その日記ではDVD化することのメリットばかりを取り上げたが、いろいろとダビングを試みたりマニュアルを詳しく読んでいくうちに、1つ、重大な欠点のあることに気づいた。それは
DVD-Rでは二カ国語放送が録画できない!
ということであった。

 ネットで関連記事を検索したところ、こちらに分かりやすい解説があった。その他のサイトを含めて、私の理解した範囲で要約すると
  • DVD-RやDVD-RW(ビデオモード)やDVD+RWでは、主音声か副音声のどちらか一方しか記録できない。この場合、DVDレコーダーの音声入力設定を事前にどちらかに設定しておく必要あり(デフォルトでは主音声が記録される)。
  • DVD-RW(VRモード)やDVD-RAMでは、二ヶ国語の音声を両方記録することができる。
  • DVD-RWのVRモードで録画する場合でも録画モードをFINEで録画する場合は、主音声か副音声のどちらか一方だけしか記録できない。
  • ハードディスク搭載DVDレコーダーの場合も事前に選択した言語しか録画できない模様(少なくとも、家電のレベルではそういう機種が多いようだ)。
 専門的なことは全く分からないが、DVD-Rで複数の音声を記録できないのは規格上の制約であるという。では、上記の解説に従って、DVD-RW(VRモード)やDVD-RAMでで記録すればエエかというと、
  • 安価のDVDレコーダーやプレーヤーはそれらの規格の対応していない。
  • DVD-ROMドライブなら最近のパソコンにもたいがい標準装備されているが、DVD-RW付きは割高になる。
  • ディスク1枚の値段も割高になる。
というようなことから、少なくとも今の規格、およびプレーヤーが出回っている限りは、DVDに二カ国語放送を録画して気軽に再生するのは非常に困難であることが分かった。




 それにしてもどうしてこういうことになってしまったのだろうか。二カ国語放送というのは、映画のほか、NHK総合のニュース(19時台、22時台)でも実施されている。こちらにも記したが、日本が本気で「英語が使える日本人」を育成しようとするならば、日本語もろくにできないネイティブスピーカー教師を呼び寄せて英米社会の日常会話の物まねなんてやっていたって絶対にダメ。日本のこと、いま日本で起こっていることをどのように英語で表現するのかを学ぶことが何よりも大切だ。このあたりは鈴木孝夫先生が繰り返し強調されている。

 であるならば、何も学校教育で英語の時間を増やすばかりが能ではない。ニュース番組はもちろん、みのもんたの「おもいっきりテレビ」も、タモリの「笑っていいとも」も、朝の連ドラも、「宮本武蔵」も、みんな二カ国語で放送し、小中学生の英語教材として役立てればいいのである。そうなると、「英語が使える日本人」の育成のための戦略構想は、何よりも、いつでもどこでも英語表現を学べるための二カ国語放送の拡充に重点を置くべきである。そして初修者が繰り返し練習する安価な記録媒体が求められる。現在はVHSビデオがその役割を果たしうるが、近い将来にDVDがこれに代わって普及するのであれば、何がなんでも二カ国語記録機能を規格に含めておくべきだったと思う。