じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典

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[今日の写真] 6月下旬から胡蝶蘭が咲き続けている。わずか2輪ではあるが、研究室の窓際で花をつけたということが自慢である。つまり、私の研究室は胡蝶蘭の花が自然に咲くという、きわめて良好な環境にあることの証拠になるからだ。



7月17日(木)

【ちょっと思ったこと】

マツイはタイガースだったのか
[今日の写真]  7/17の朝日新聞一面にNYヤンキースのマツイ選手の写真がデカデカと出ていた。それを見た妻が、「また阪神勝ったの?」と妙なことを言った。野球には全く関心の無い妻ではあるが、さいきん私が、トイレの中に「六甲おろし」の歌詞を貼ったり、ドアにトラのマークをはりつけたりして祝賀ムードを楽しんでいるので、タイガースが縦縞のユニフォームであることぐらいは知っている。

 このことでふと思ったのだが、似ているのはヤンキースの縦縞のユニフォームばかりでない。「NY」というマークの斜めの線を水平に修正するだけで、「TH」マークに変形できるのである。
【思ったこと】
_30717(木)[心理]自転車1000台屋敷やっぱり

 いきなり!黄金伝説の「あの最悪ゴミ屋敷は今…衝撃の再会SP」を視た。今回の話題(一部)は、『自転車1000台を積み上げた怪屋敷』 のその後の様子であった。

 番組記録サイトにもあるように、かつてこの男性の自宅の敷地内には、どう見ても修理不能な自転車の残骸が山高く積まれており、一部は屋根の上にまで載せられていた。残骸からは廃油がこぼれだし悪臭をはなつ。屋敷の外壁の一部は自転車の山で歪み今にもくずれそうになっており、スポークが突き出していて小さい子供の目にあたる恐れがあった。さらに残骸の一部は周辺の道路にもはみ出しており、転がった部品でパンク事故が起こる可能性もあった。本放送は2/13と2/20の2回であったが、私自身はこれを4/19の昼の再放送で見た。ゴミ屋敷シリーズとして最初に見た映像だったため、すごい衝撃を受けた。

 今回の番組はその続編であり、いったんは綺麗に片付けられた敷地内がその後どうなっているのか、タレントの石本武士氏が家主に再会するという企画であった。

 7月3日の日記にも書いたように、屋敷の中味だけ変えたところで、行動を変えない限りは、何も改善されない。拾い集めてくる行動が弱化され、片付け行動がちゃんと形成されなければ、ゴミ屋敷は必ず復活してしまう。

 じっさい、この屋敷の敷地内には再び自転車が積まれていた。すなわち、
  • この男性にとって、(使えない状態で捨てられている)自転車を拾ってくるという行動は、それ自体、強化的であり弱化されていなかった。
  • 家屋の周りに自転車が積まれている状態というのは、この男性にとってはちっとも嫌悪的でない。むしろ、何も無い状態よりは安心する。
という状況にあったようだ。それゆえ、一時的に片付け行動が強化されただけでは改善されるわけがない。「衝撃の再会」は予想通りであった。

 とはいえ、この再会後、家主は再び片づけを始めた。アメリカに留学している娘さんが日本に帰ってくるという変化があったことも一因であるが、家庭菜園に楽しみを見出すようになったことも好影響を与えている。なぜなら、
  • 家庭菜園を作る行動と自転車を拾ってくる行動は競合的である。同じ時間帯に2つのことはできないので、前者が強化されれば後者は起こりなるのは必然。
  • 家庭菜園の土地を確保すると、結果的に自転車を積み上げるスペースがなくなる。
からである。

7月3日の日記にも少し書いたが、ゴミ屋敷発生の原因には
  • 家の外から「ゴミ」を拾い集めてくるケース
  • 家の中で、生活上自然に発生するゴミ(残飯、古着、不要品)を捨てられないケース
という2つのタイプがあると思う。前者は、上記のように、問題行動と時間的に競合し、かつ問題行動より楽しめる行動(ここでは家庭菜園)が強化されれば直ちに解決される。いっぽう、後者は、身の回りを常に整理整頓し、勿体ないと思っても不要品はそのつど捨てるという行動をきっちりと形成する必要があるが、これには手間がかかる。7月3日の日記で取り上げた「30年間片付けない女性」のケースは、自転車1000台屋敷の男性以上に困難が大きいように思われる。