じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典

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[今日の写真] フランスギク。昨年5月30日の日記に関連記事あり。文学部建物のすぐ西側からこのアングルで撮影すると、半田山が借景となって高原のように見える。


5月13日(火)

【ちょっと思ったこと】

星野監督が“岡山はいいところだ”と言えば観光客は増えるか?

 各種報道によれば、岡山県は13日、首都圏向けの観光キャンペーンに、阪神タイガースの星野仙一監督を起用すると発表した。山手線各駅ににポスターを出したり、星野監督自らが「私は岡山県出身です。岡山はいいところです」と語るようなテレビCMを出すそうだが、果たして観光客誘致に効果があるだろうか。

 NHKローカルニュースによれば、首都圏から岡山県を訪れる観光客は3.7%に過ぎない。首位独走の阪神(5/14現在で貯金12、2位巨人と5ゲーム差)人気にあやかり、倉敷出身の星野監督に昨年に引き続き続投を願ったということらしい。

 しかし、いくら星野監督が有名であるからといって、岡山に甲子園球場があるわけではない。公式戦がそれほど行われるわけでもないし、阪神戦の中継もめったにはない。星野監督が「岡山はいいところ」と言っただけで、「ホントですか。星野監督がそう言われるならばぜひ行ってみましょうか」となるのかどうかはちょっと疑問である。

 岡山出身の有名人と言えば、少し前ならばマラソンの有森選手がおられたが、あれから年月がすぎてしまった。マラソンではほかに天満屋所属の有名選手もいるが現時点での知名度はそれほど高くない。これとは別にNHK大河ドラマにあやかって、宮本武蔵キャンペーンも展開されているが、宮本武蔵ゆかりの地は県の北東部に限られているため、岡山市や倉敷市への誘致には必ずしも役立たないのかもしれない。

 元の話に戻るが、岡山で阪神タイガースファンが多数派を占めていることは確かなようだ。先日の教室コンパの時には、4名の教員のうち3名は阪神ファンであることを表明(残り一名はライオンズファン)。学生の中でも、過半数は阪神ファンだったようだ。阪神がこのまま独走を続けていると、いずれ甲子園への応援バスがしたてられるという話まである。




大相撲不人気の原因

 5/14の朝日新聞によれば、大相撲夏場所3日目の当日券が3422枚売れ残り、国技館の入場者は7割を切ったという。掲載された写真では二階席がら空きの様子がよく分かる。

 こうした「不入り」は数年来言われていることであり、単に世の中が不景気であるためではなさそうだ。貴乃花引退、武蔵丸の長期休場も影響も大きい。

 それに加えて、NHKニュースの取り上げ方にも問題がある。14日朝の6時35分からのスポーツコーナーでは、たまたま大相撲をトップで取り上げていたが、そのように優先順位が上がったのは初日以来初めてであったと思う。このWeb日記でも何度か書いているが、最近のNHKスポーツコーナーは、もっぱら「まず大リーグの松井選手の情報から...」などと、マツイの全打席や守備の様子を映像で細かく紹介、次いでイチロー、それから日本プロ野球やサッカーの話題と続く。大相撲は、主な取り組みの結果を文字で紹介するだけのことも多い。

 勝敗の結果だけだったら、翌朝の新聞記事を見ればわかる。大相撲の場合、18時までの生放送は、仕事をしている人は土日以外は観られない。大相撲ダイジェストは、岡山では真夜中の0時20分から、しかも間もなく廃止されるという。スポーツニュースで紹介されなかったら、対戦の様子は全く分からない。力士の名前と勝敗だけ伝えられたって人気が出るはずはないじゃないか。

 衛星放送契約者獲得など魂胆はいろいろあるかと思うが、とにかく、マツイ偏重報道が大相撲不人気を加速させているように思えてならない。松井選手が出場した日に、「マツイ」と日本プロ野球と大相撲がどのような優先順位で、どのくらいの時間割合で報道されるのか、今後も注意深くウォッチングを続けていきたいと思う。