じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典

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[今日の写真] [今日の写真] ソバの花。写真にあるのは赤花種。すぐ隣には白花種もいっぱい生えていた。右の写真は10/4撮影のもの。成長の早さには驚かされる。





10月21日(月)

【ちょっと思ったこと】

猫虐待HP被告に有罪判決

 各種報道によると、猫を虐殺する様子をインターネットで公開し動物愛護法違反の罪に問われた広島県の男性(27)に対して、福岡地裁(←なぜ福岡?)は21日、懲役6カ月執行猶予3年を言い渡した。また、執行猶予とした理由の1つとして、事件後に、被告や家族のプライバシーに関する情報が公にされ、社会的に行きすぎた制裁を受けたことが挙げられたという。

 この事件については、動物を虐殺した部分と、その様子をネットで公開した部分の犯罪性を分けて考える必要があると思う。このうち前者については、日本はまだまだ、動物愛護の関心が低いと思う。10/19の朝日新聞によれば、2000年度に全国の保健所などに引き取られ処分された野良猫は約27万4000匹(野良犬はその半分)という。虐殺であっても薬殺であっても殺されることには変わりない。犬が太りすぎても虐待という英国の「アニマルポリス」のやり方は少々行きすぎだとは思うが、とにかく、飼い主は責任をもって避妊対策に取り組んでもらいたいところだ。

 いっぽう、後者に関して、判決文では「ネット中継され、犯行を止めようにも手が届かないところで虐殺行為が現実に進んだことで、多数の人々に、不快感や嫌悪感を超えた深い精神的な衝撃を与えた」と述べられているようだが(10/22朝日)、これはちょっと奇妙に感じる。なぜなら、虐殺の中継で「不快感や嫌悪感を超える深い精神的な衝撃」を受けるような人は、最初からそのようなサイトにアクセスしないはずだ。ひょっとして「虐殺中継をすることで、多くの虐殺愛好者に快感を与えた」のかもしれないし、模倣行為や、凶悪犯罪の引き金になったのかもしれない。このあたり、実際にアクセスした人がどういう心理であったのか、想像ではなく事実に基づいた判断がなされるべきであろう。



夏の大三角形のウソ

 雨も上がり、久しぶりによく晴れ、東の空には満月が見えた。月明かりで明るい星だけが残り、天頂付近の夏の大三角形が逆に目立って見えた。

 夕食後の夫婦の散歩時に「そろそろ寒くなるというのに、天頂付近の星座が夏の大三角形ではちょっと具合が悪い。なんで夏の大三角形などと名付けたのだろう?」と言うと、妻は、「外国では夏に見えるんじゃないの」と妙なことを言う。いや、そんなことはあるまい。緯度が同じなら見え方は一緒、サマータイム導入やその国の標準時と経度とのズレで、見える時刻(現地時刻)が変わるだけだろうと思ったが、よく考えてみると、それだけではなさそう。

 まず、北極点での見え方だが、夏季は白夜となるので、そもそも星は見えない。いっぽう冬季は、天頂付近の北極星の周りを一日中まわるはずだ。つまり「夏の大三角形」が最もよく見えるのは真冬ということになる。ちなみに冬の星座のオリオン座は天の赤道付近にあるため真冬でも一部しか見えない。

 次に日本付近での見え方だが、夜8時頃に夏の大三角形が見えるのは、6月から12月までの長期にわたる。天頂付近に見えるのはその中間の9月頃にあたる。こう考えると、「夏の大三角形」というよりは「1年間の後半の大三角形」と呼ぶべきではないか。それにもかかわらず「夏の」と呼ばれるのは、おそらく、夏休みに海や山に行った時だけ星空を眺める都会の子どもたちにとって、「ベガ、アルタイル、デネブ」が最も目立つためにそう名付けられたのではないかと思うのだがいかがだろうか。