じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典

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[今日の写真] 農学部農場のサニーレタス。左手の列は、花芽が出てしまったのか、針葉樹の並木のようにも見える。





6月4日(火)

【ちょっと思ったこと】

ワールドカップ人気は危険な賭けかも

 サッカー・ワールドカップにいよいよ日本が出場し、2-2で引き分け、勝ち点1を獲得したという。日本国民がこぞってテレビに釘付けになるほどの大人気なのか、それとも、マスコミの過剰な持ち上げなのかはよく分からないが、日頃愛読しているWeb日記の話題を見ても、それなりに関心が高まっていることは確かなようだ。日本国民たる私もとりあえず、勝ち点1を喜びたい。よかったよかった。

 しかし、日本代表の活躍にあまりにも過大な期待が寄せられると、不本意な結果に終わった時の反動が恐ろしい。何かにつけて自信を失っている今の日本である。それに加えて、国債の格下げやら、上記大会でのチケット発売に絡むミス、亡命事件での対応をめぐって、諸外国からもさんざんバカにされている。こんな時、決勝に残るぐらいの活躍があれば大いに国威発揚にもなるだろうが、反面、期待通りにならなかった時は「やっぱり日本はダメだ」という失望感が蔓延するおそれはないだろうか。

 選手個人やチームの努力を称えること自体は大いに結構なことだと思うが、しょせんスポーツは相対比較で賞賛される世界。しかも、サッカーも大リーグも、「日本はもともとレベルが低い」という前提のもとで、世界水準に仲間入りしたことが喜びになっている面がある。プロジェクトXではないが、世界初、世界最先端というレベルのプロジェクトを賞賛する機運が高まらないと、真の「日本人の誇り」は生まれてこないように思う。

 それはそうと、25日に墜落した中華航空機の事故原因はどう解明されたのだろうか。鈴木宗男さんはどうしているのかなあ。阪神タイガースの試合はどうなってるんや。
【思ったこと】
_20604(火)[一般]飼い犬が太りすぎていても虐待

 少し前の話題になるが、NHK・BSの日曜スペシャル「密着 英国アニマルポリス」を視た。RSPCA(英国王立動物虐待防止協会)が設立されたのは、今から180年近くも前の1824年、警察よりも古い歴史があるという。早くから産業が発達した英国では、運送手段として馬などが酷使されることが多く、その反省に立って、徹底した動物愛護が実践されるようになった。ちなみに、社団法人 日本動物福祉協会によれば、RSPCAは1824年にロンドン地区でたった1人のインスペクターから出発、1840年に時のビクトリア女王からRoyalの接頭辞をいただいて、SPCAからRSPCAになったことにより「王立」が冠せられているという。現時点で女王から援助を受けているわけではなさそうだ。

 今回の番組では、この協会に所属するアニマル・ポリス[正式にはインスペクター(査察官)]の活動が紹介された。彼女ら(彼ら)は、市民からの通報などに基づいて、動物虐待の査察や、事故でけがをした動物たちの救助にかけつける。救助が基本だが、回復不可能な状態の動物を安楽死させる権限も与えられているという。

 番組で滑稽にも思えたのは、「近所の犬が太りすぎている」という通報を受けた査察官が飼い主を訪れたシーン。飼い主が「この犬はクリームケーキが好きなんですよ」と答えるのに対して、査察官は「太りすぎは犬の心臓に負担をかける。犬の健康管理を怠っている」と諭す。日本ではまずあり得ない風景だろう。しかも、その査察官自身、けっこう太っているのだ。人間はいくら太っても自己責任、犬の太りすぎは飼い主の責任という発想なのだろう。←飼い犬に対して、クリームケーキと栄養バランスに配慮したペットフードを同時に与え、その犬が結果的にクリームケーキばかりを食べたとしたら、これはやっぱり、犬の自己責任になるんじゃないかなあ。

 もう1つ、「ハムスターを台所洗剤で洗って虐待している」とう通報を受けて訪れたアパートでは、失業中の中高年女性が75匹のハムスターを飼っていた。室内はケージやゴミの山である。そのうち、54匹は死骸、21匹は個別に飼育されていたが、精神的混乱状態にあるのだろうか、飼い主はペットの生死の区別がつかないようだった。査察官は、この女性にはペットを飼育する能力は無いと判断し、死骸を含む全個体の引き渡しに応じるように説得する。その女性自身に対するケアよりも、動物の虐待防止を第一に考えているような印象を受けた。ひどい虐待を行った飼い主は裁判にかけられ、終身「飼育禁止」に処せられるという。

 全体として、あまりの手厚い保護にビックリしたというのが素直な感想であるが、「動物虐待は犯罪にあたる」、「動物を傷つけることは、友達を傷つけること」という発想には共感できる。アニマル・セラピーへの関心も高まっているようだが、「ペットは人間と共に生きる存在であって、人間に利用される道具ではない」ということを忘れてはならないと思う。なお、ネットで検索したところ、以下のような関連サイトが見つかったのでリンクさせていただく。