じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典

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[今日の写真] ノウゼンカズラ。ポット苗を植えても最初のうちはあまり育たないが、いったん蔓が伸び出すと、花鉢の土にまで侵入してくる。





6月23日(日)

【ちょっと思ったこと】

完全週休2日制は睡眠を招く

 土曜日は例によって、週休2日のお休みの日だ。公立中に通う娘は、いつまで経っても起きない。昼食時に家に戻った時にもまだ寝ていた。けっきょく、自己新記録の13時20分起床。うーむ、何のための週休2日制だったのか?




旅行会社の隠語を読み解く

 6/15の日記で、今年の夏は青蔵・チベット高原(西寧〜青海湖〜ラサ)の旅行を計画中であると書いたが、このツアーはけっきょく最少催行人員に達せず中止が決まってしまった。ネットで調べたところでは、現地旅行社による個人手配も可能とのことだが、何が起こるか分からない高所であるだけにこれはちょっと危険。現在、別のツアーを仮予約して、そちらのほうの催行決定を心待ちにしているところである。

 この種のツアーというのはとにかく催行が難しい。旅行会社のほうもそれを承知の上で、夏休みだけで100方面300コースもの募集をかけることがある。添乗員の数から言ってもせいぜい30コースも催行するのがやっとのはずなんだが、とにかくカタログだけは豪華に作る。

 もっとも、こういうツアーに参加する人というのは、リピーターが多い。このあたりの事情は十分に心得ていて、すべてが催行中止なるリスクを避けるために、複数の会社に仮予約を入れておく。これによって、実際には100人の旅行者しか存在しないのに500件、1000件といった仮予約が入ることになる。あるいは、予約金全額が払い戻しとなる1カ月前(夏休みは40日前)直前に大量のキャンセルが入る。私のように、仕事上、海外渡航の事前承認を必要とする者にとっては、この種の変更は大変迷惑となる。

 ところで、この種のツアーに関して事前に催行可能性を問い合わせると、たいがい次のような返事が返ってくるものだ。私はこれを100%信じていない。隠語のようなものだと受けとめている。
  1. 最少催行人員10名様のところ、現在3名様のお申し込みがあります。このままですと催行は困難かと思われます。
  2. 最少催行人員10名様のところ、現在6名様のお申し込みがあります。いま一歩といったところです。
  3. 最少催行人員10名様のところ現在8名様のお申し込みがあり、あと2名様のお申し込みがあれば決定となりますので、お急ぎください。
  • このうち1.は、実際には、申込者ゼロ、もしくは会社の都合で催行を見合わせる方向で検討中という意味であろう。
  • 2.は、実質の申し込み者は3〜4名ではないかと思う。2.のような返事があったツアーで実際に催行されたことは、私の経験では一度も無い。
  • 3.のケースになって、やっとこさ催行の可能性が出てきたと言える。「あと2名様」というのは、「あなたお一人が申し込んでもまだ人員には足りない」という意味。「あと1名様」と返事してしまうと、「それなら私が申し込むので催行決定ですね」となるので、万が一中止になった時に文句を言われる恐れが強いからである。3.の場合の実質申し込み者は6名ぐらいではないだろうか。

 旅行会社によっては、催行決定の前に、「客寄せ」というような作業が行われることもあるようだ。仮に3本のツアーに8名ずつの申し込みがあった場合は、申込者の意向を尋ねた上で2本に絞る。多少お客に逃げられても、2本を各12名程度で催行したほうが収益が上がるという判断だろう。




 辺境ツアーのもう1つの問題点は、仮に催行が決定しても、計画通りに目的地に行かれるとは限らないということだろう。2年前に行ったカラコルムハイウェイ(イスラマバード〜中国・カシュガル)のツアーの場合など、出発直前に「中国側の道路が崖崩れで通行不能、復旧の見通し不明」との連絡が入った。開通の知らせを受けたのは、ギルギットで昼食をとっていた時であった。

 いま仮予約を入れているツアーなども、通常のツアーには見られないような断り書きが書かれてある。
  • 健康診断書の提出を義務づけ。
  • 崖崩れにより引き返すこともある。
  • 旅行中断により日程延長となった時は追加料金を請求する場合がある。
  • 暖房や寝具に不備の所があるので寝袋持参。
  • がけ崩れ等により急に通行不能になった時は、歩いていただく場合もある。荷物を自分で担いでもらうことがあるので、スーツケースではなくザックやカバンを使用。
  • 全般的に、食事は貧しいものになる。
  • 途中の町は医療設備もないに等しく、病気や怪我をした場合に十分な治療を受けることができない。
 もっともこんなことを承知で参加する人たちばかりということもあって、みな、それなりのパワーを持ち合わせているようだ。かつて、ネパールヒマラヤ、キリマンジャロ、インドヒマラヤ等に行った時もそうだったが、体調を崩す人は滅多にいなかった。