じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Y.Hasegawa

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[今日の写真] ジャガイモの花。今年はとても育ちがよい。写真に写っているのは「アンデス」という品種で、皮は赤、中身は黄色っぽいイモができる。





5月25日(土)

【ちょっと思ったこと】

消えた?野菜苗

 エンドウの収穫が終わり、玉ネギもそろそろという時期になってきた。空きができたところにキュウリやトマトでも植えようかと思って、行きつけの花屋やホームセンターを回ってみたが、どこも売れ残りのヨレヨレの苗が数点残っているだけ。例年、この時期には半額処分などの安い苗を入手できていたのだが、当てが外れてしまった。やむなく、サツマイモの蔓を追加購入。今年はすべての季節が2週間ほど早く進んでいるようだ。
【思ったこと】
_20525(土)[天文]「世界暦制定論」と「1年13カ月論」

 昨日の日記で、『宇宙のすがた』(鈴木敬信、偕成社・目で見る学習百科、1962年)に言及した。この本は、私が小学生の頃に愛読していたものであり、保存状態がよい。懐かしくなってページをパラパラとめくってみると、210頁〜212頁に

べんりな世界暦

という記述があった。そう言えば、あの頃は、世界暦制定の動きがあったはずだ。いずれは採用されると思っていたのだが、あれから40年たった今、国際会議の話題にすらのぼらなくなった。どうして無視されてしまったのだろうか。

 世界暦というのは、一口に言えば
  • 1年を91日×4期=364日と、余り日(非曜日)1日で構成する
  • 各期の日数は31、30、30日
  • うるう年は、さらにもう1日分の余り日を置く
というもの。非曜日は、確か「副土曜日」と呼ばれていたと記憶していたが、平年は年末に、閏年は、他に6月30日の後にもう1日配置されている。

 これによって、現行のグレゴリオ太陽暦がかかえる
  • 毎月の日数が28日から31日まで変わり、まちまち
  • 毎年、同じ月の同じ日と同じ曜日が一致しない。
という不便さを解消することができる。上掲『宇宙のすがた』では、その便利さを強調しつつ
世界暦は、このようにたいへん便利なこよみですが、いちどに世界じゅうのこよみをかえるということには、いろいろな問題があるので、今のところ、いつ実現するかわかりません。
と結んでいた。同書の予想通り、あれから40年たっても、なお実現にはいたっていないようだ。

 ネット検索でヒットした「なぜなにおもしろ事典 (m00003475)」によれば、この世界暦は1903年にドイツのフォン・ジハルトが提案し、アメリカのエリザベス・アケリス女史によって「世界暦」と名づけられた。1930年、同女史は世界暦協会を設立し、その後19年近くも宣伝してきた。1949年9月の国際連合経済社会理事会に提出されたが、延期。1956年1月1日が日曜日にあたるので、1952年9月の国連第7次総会で諮ったが、時期尚早であるとされた。また、1955年4月20日、各国政府の見解が求められたが、意見少なく、反対が多く実現されなかったという[32か国の回答中、賛成2(カナダ、タイ)、条件つき賛成7、反対17(英米を含む)留保9(ドイツ、日本を含む)]。

 同サイトでは、世界暦が実現しなかった理由として、「2000年間も連続してきた週制が破れ、曜日の不連続や13日の金曜日が年4回必ず生ずる」といったキリスト教国の問題が挙げられていた。




 他のサイトの情報も総合すると、国連の場での世界暦論議は無期延期状態になっているという。毎年カレンダーを刷り直し、カレンダーを見なければ次回会議の日程を決められないという不便さは誰でも感じているはずなのだが、「週」という概念に変更を加えることには、われわれ日本人の想像を超える宗教上の抵抗があるのだろう。




 ネット上のサイトをさらに検索したところ、「1年13カ月論」というのもあった。これは、各月を28日で固定、28×13カ月+余り日=365日とするものだ。この場合は、毎月の日にちと曜日が完全に対応するので非常に便利。例えば、「5月の8日に」の代わりに「5月の第2日曜に」と言っても同じことになる。もはやカレンダーは不要である。この暦の問題点は、毎月1日を日曜日とすると13日が必ず金曜日になること、それに加えて13カ月というのだから、キリスト教国からは相当の抵抗があるにちがいない。

 ま、いろいろと反対論もあるだろうが、
  • ハッピーマンデー対策で、毎年度、その年のカレンダーとにらめっこしながら月曜の補講日を確保しなければならないこと
  • 資源ゴミや不燃ゴミの回収日の間隔が一定でないこと(例えば、「毎月第三水曜日」と決めている地区では、第五水曜が入ると翌月の回収が1週間伸びる)
  • 1カ月の日数が異なると給与や各種保険の支払いに不公平が生じること
  • 連休の休みの組合せがマチマチであり、客商売にとっては不安定要因。
などいろいろと弊害が大きい。せめて仏教圏だけでも「13カ月制」を採用してみたらと思うのだがいかがだろうか。