じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Y.Hasegawa

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[今日の写真] 梅の蕾膨らむ。数年前に行きつけの花屋で買った処分品の盆栽の梅が今年も蕾をつけた。昨年は2/4にすでに開花していたという記述がある。この冬のほうが寒いことの証明?



2月9日(金)

【思ったこと】
_10209(金)[教育]生涯学習としての食心理学(3)おいしさの心理学(1)復習クイズなど

 自治体主催の生涯学習大学の講座の7回目は、いよいよ私の担当となった。2/1の日記に記した講演計画を一部変更し、
  1. 復習クイズ
  2. 今回の講座で参考になった点
  3. ビデオ上映
  4. 「受動的な行動」vs「能動的な行動」/「消極的行動」vs「能動的行動」/「させられる行動」vs「したいからする行動」
  5. 「受動的なおいしさ」を規定する要因
  6. 「消極的なおいしさ」と「積極的なおいしさ」
  7. 「食べたいから食べる」と「食べさせられる」
  8. まとめ:「食べる」ことと「生きがい」
という順で話を進めた。今回は、時間が無いので、「復習クイズ」と今回の講座全体で参考になった点のまとめについて。

 復習クイズは、前回までの話と今回の私の話との連続性を持たせる目的で計画したもの。なるべく楽しくやってもらうよう、いくつか「おとぼけ」の選択肢を配置してみた。興味のある方は、こちらをどうぞ。高齢者向きに答えやすいように配慮したものだったが、2、7、8、9、10ではけっこう誤答があった。

 次に、今回の講座で私自身が参考になった点を次のようにまとめてみた。


  • (12/8)調理を家庭の外に任せる食の外部化が進んでいる。食の情報があふれているが、その情報を選択して、自分の食事を自分で選びとる能力が必須な時代を迎えている。

  • (1/18)大学で調理実習では、「サヤエンドウとサヤインゲン」、「レタスとキャベツ」の区別がつかない女子大生がいるという。あるいは区別はできても、どの季節が旬なのか分からない。魚は切り身しか扱えない。そのわりに、凝ったお菓子はちゃんと作れる。

  • (1/18)周囲に畑が残る地域の小学生であっても、収穫前の野菜の絵を正確に描くことができない。

  • (1/18)単に紙の上の知識ではなく、「栽培〜漁獲・収穫〜加工・保存〜調理〜食事」のすべての連鎖を含めた体験学習型の食教育を導入していくことがぜひとも必要である。

  • (1/18)ハレ食(行事食)は楽しみ、平凡な生活の区切り、精神的な満足感、親類縁者の交流の場、血縁や地域共同体意識の再認識と向上、体力の回復など、重要な役割を果たしている。

  • (1/25)戦後の食生活が大きく変化した一因には、労働環境、家族構成、少子高齢化などのほかに、食料の輸入、冷蔵庫の大型化、保温機能のついた炊飯器などの外部要因を挙げることもできる。

  • (1/25)現代の食生活では家族の食事内容がバラバラ。 世代による好みの差も大きい。

  • (1/25)若い世代ほど肥満指標BMIの上昇勾配が大きい。

  • (1/25)男性では体重コントロールの心がけが少ない。

  • (1/25)女性では太めを過剰に評価し、15〜29歳では「健康のため」ではなく「きれいで(かっこよく)ありたいから」を理由に体重コントロールする傾向がある。

  • (1/25)がまんをする世代から本音優先の世代が増えるなかで、「あるべきだ」という道徳論では改善は難しい。外食や加工品も取り入れるなかで無理なく改善をはかっていこう。
【スクラップブック】
  • 総務省が8日に発表した2000年の全所帯の家系調査報告(速報)によると、一世帯あたりの消費支出は月平均で31万7133円で物価変動を除いた実質で0.9%の減少。減少は8年連続。但し一人あたりでは0.9%増で、4年ぶりのプラスに。食品の中では、牛肉の購入数量が3111グラムで95年に比べて約14%減。豚肉は4951グラムで逆に約6%増加。
  • 米国とフランスの共同研究チームが8日、「谷山・志村予想」が完全に証明されたことを明らかにした。
  • 岡山市内の統一教会の元信者が霊感商法などの違法活動をさせられていたとして損害賠償を求めていた訴訟で最高裁第二小法廷は9日、被告側統一教会の上告を棄却。これにより、統一教会に約170万円の支払いを命じた二審判決が確定。入信について、二審では「不安をあおるなどして自由意思を制約し、宗教選択の自由や、自由に生きるべき時間を奪った」としている。