じぶん更新日記1997年5月6日開設Y.Hasegawa |
時計台前の紅葉。 |
【思ったこと】 _01113(月)[心理]エコマネーとボランティア通貨(2)その後調べたこと/問題点から先に考えてみると... 11月12日の日記の続き。エコマネーについてさらに詳しく調べてみた。
さて、エコマネー、ボランティア通貨、地域通貨について、これまでに得た情報だけから判断する限りにおいて、私はまだ全面的に導入賛成という立場はとれない。しかし、いま問題となっている高齢者の介護、環境保護、あるいは奉仕活動の促進を実現させるためには、これが、現状で考えられる最善の方法であるとも思っている。そこで、まず問題点(と考えられること)を先に挙げ、次回に、ポジティブな側面を強調していくことにしたい。 まず、家庭内でエコマネーを導入したらどうなるかを考えてみる。本来無償で行うべき「手伝い」、「掃除」、「洗濯」、「送り迎え」などはみな家庭内通貨でやりとりされることになる。例えば、妻は食事を作るたびに家族から「1ハセ」を受け取る。子供が家事の手伝いをした時には親から「1ハセ」を受け取る。私が息子を車で駅まで送った時にも「1ハセ」を貰うことになる。こういう通貨のやりとりで本来の家族が成り立つかどうかは誰しも疑問に思うところだろう。 では地域ではどうか。昔ながらの山村であれば、エコマネーでやりとりしなくても、盆踊りや秋祭りの準備はできるだろう。みな得意な技を活かして村のイベントの成功のために尽力する。これは娯楽ばかりでなく、森林管理、田んぼの共同作業、家の屋根の葺き替えなど、生活の基本にも及ぶものであり、そういう社会ではエコマネーは必要ない。つまり、地域社会でエコマネーが必要になるということは、それだけ個人主義的傾向が強まり、個々人の関係がそれだけ疎遠になったことの表れであるとも言えよう。 このほか、昨日挙げたようは、次のような問題点が考えられる。
4番目は、貨幣経済一般において要請される条件であると思うが、エコマネーの交換価値がコミュニティの盛衰によって激しく変動するようでは困る。例えば、エコマネーを貯め込んだものの誰もサービスを提供してくれないとか、インフレやデフレ同様の現象が起こるようでは、望ましい行動が強化されにくくなる。このあたりの管理を誰がどのように行うかが大きな課題となるように思える。 なお、以上に記した疑問点等は、文中に紹介したサイトや書籍を拝見する前に書かれたものである。今後、それらを詳しく拝見することにより、誤解している点があれば訂正させていただきたいと思っている。 |
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