じぶん更新日記1997年5月6日開設Y.Hasegawa |
パンヤソウに作られたトックリバチの巣。 |
【思ったこと】 _00711(火)[教育] 最近の大学教育論議でおもふこと(25)目標見えぬ大学教育?(その3):Fランク大学の増加/MIT 昨日の日記の続き。懇談会では、有馬先生の基調講演に引き続いて、4人の講師から次のような話題が提供された。
1番目の黒木先生の講演では、まず今日の学生の特徴について、
3番目の潮木先生の話題は、かなり現実的な内容を含んでいた。出生数のピークは1973年生まれの209万人、これが1980人には158万人に、そしてあと9年後には120万人に減少し、以後も増加の兆候は認められなくなることはもはや自明の理となっている。そういうなか、すでに、Fランク大学が出現するようになってきた。 Fランク大学のFの元の意味はA、B、C、Dというランクの最下位を意味するものと思うが、同時に入試から「Free」という意味を含むものでもある。大手予備校の調査によれば、私立大3807区分のうちFランクは17.7%。学部や地域によってもかなりのバラツキがあるようだ。 Fランクとの関係で興味深いのは、偏差値の低い大学で入試倍率の落ち込みが激しいことだ。偏差値40未満の大学では2000年度は前年の53.8%しか受験者が居ない。いっぽう、偏差値75以上の大学では前年より増加、それ以外でも偏差値の高い大学では受験者はそれほど減っていない。結果的に、Fランクではもはや落とすための入試は実施不可能となり、代わって「入ってもらうための選抜」や「自信を持たせる入試」が必要になってくる。 潮木先生のお話ではこのほか、独立行政法人化の特徴、それによる影響などが取り上げられた。中規模の地方国立大が独立行政法人化に合わせて真剣に改革の取り組めば、周辺地域の私学や小規模国立大は、よほどの特色を出さない限りはFランク化必至ではないかと思われる。 最後に登場された覧具(Roy Lang)先生は、産業界から大学に転じた御経験に基づいて、「外から見た大学」として様々な問題点を指摘された。そして後半では、御自身が卒業されたMITの概要を紹介された。 Web日記でも米国の大学事情がしばしば伝えられているが、今回のように講演の形で伺ってみると改めて日本の大学との違いの大きさに気づかされる。特に強く感じたのは
特に文学部の場合など、文学部の枠内だけで学生を養成したり、全学向けの教養科目の出講を増やすだけでは生き残れない。例えば、哲学・倫理学のコースは、それを主専攻とする学生ばかりでなく、例えば工学部や医学部などからも、関心をもち余力のある学生を副専攻生として受け入れるというように、総合大学としての利点を活かし、バリアフリーの教育体制を整えることが求められていくのではないかと思った。 |
【ちょっと思ったこと】
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【今日の畑仕事】
多忙のため立ち寄れず。 |
【スクラップブック】
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