じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Y.Hasegawa


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[今日の写真] ガザニア。和名で「勲章菊」、英名で「treasure flower」とそれぞれ立派な名前が付けられているが、その名に恥じない絢爛たる容姿。乾燥に強く花期が長いので、大学構内の花壇にはうってつけだ。写真は講義棟前の自転車置き場の一角。ポット苗から育った2年物の株。真夏の湿気(根腐れが禁物)さえ注意すれば、放っておいても勝手に育つ。元の株が弱ってきたら種をとって実生苗で更新すればよい。



5月23日(火)

【思ったこと】
_00523(火)[一般]決着したもの、これから注視すべきもの

 23日は刑事事件や社会問題をめぐっていろいろな動きがあった。とりあえず決着したものもあれば、これからの動きを注意深く見守るべきものもある。またそれぞれをどういう優先順位で報道されているのかを比較すると、各種報道機関の姿勢がよく分かる。5/24朝の朝日新聞の優先順位に基づいて、私自身が注目したものを挙げてみると、
  1. 豊島産廃問題で、地元住民は「知事の謝罪」を評価し、国の公害等調整委員会が打診した最終合意案を大筋で受け入れる方針を決めた[1面トップ]
  2. 新潟の少女長期監禁事件の初公判[1面]
  3. 交通死亡事故不起訴処分問題で、再捜査後に起訴された運転手に有罪判決[31面]
  4. 新潟県六日町のトンネル内で16歳少年が焼き殺された事件で、31歳の男を特定[31面]。
  5. 栃木の「少年リンチ殺人」の求刑公判で無期懲役求刑。捜査を怠った警察関係者に懲戒処分検討[23日のNHKラジオのニュース]。
 最初の「豊島産廃問題」については99年9月23日の日記で取り上げたことがある。元日弁連会長の中坊氏が取り組みに加わったことで、いささか政治的に決着した印象はぬぐえないけれど、住民にとっては島の再生が第一の課題。海岸で獲れた新鮮な魚貝物を食べながらのんびりと海水浴を楽しめる日がやってくることに期待したい。

 新潟の監禁事件では、検察の冒頭陳述の中で9年余の密室の模様が生々しく語られている。これ自体は事実の報道として必要なことかもしれないが、同種の事件の再発防止にはあまり役立たないように思う。被害者の女性の現状を伝えることも同じ理由で、読者や視聴者の同情心や好奇心を満たすことはあっても再発防止には役立たないだろう。本年1月30日の日記に述べたように、この被告の家庭内での暴力に対して、両親、学校、警察、臨床家がどう対応したのか、その経緯を詳細に調べ上げることが大切だと思う。

 3番目の不起訴問題は98年5月14日の日記と、その翌日15日の日記で取り上げたことがある。被告が有罪になったからといって隼くんが生き返るわけではないけれど、とにかく、「有罪になるような刑事事件がいったん不起訴にされてしまった」という事例が確認されたという点でその意義は大きい。「検察は予審裁判所ではない」ということを徹底したいものだ。

 また、この裁判のなかで、今回有罪となった運転手(34)は、「自分の身が自分の手の届かないところで翻弄されることに釈然としない思いが残ります」、「不起訴になったことは四ヶ月後に新聞記者から聞いた」(いずれも3月の陳述)などと述べたという。加害者とは言え、この運転手も善良な一市民。犯意をもって人を殺したわけではない。そういう点では、被害者のみならず加害者に対しても、起訴や不起訴の透明性を確保することが重要だと思う。

 4番目の事件はまだ捜査段階にあるが、凶悪犯罪が決して青少年ばかりによって引き起こされるものではないという事例。

 最後の事件は、栃木県市貝町の山林で当時19歳の男性がが3人の少年グループに殺害され、遺体が埋められた事件(こちらに詳細記事あり)。この事件では警察側の対応のまずさはもちろんであるが、被害者本人がなぜ警察や周囲の人々に助けを求めようとしなかったのか、どうせ助けてくれやしないという不信があったのか、出来る限り調べてもらいたいものだと思う。朝日新聞ではなぜかあまり取り上げていないようだが、この事件、ある意味では、昨年起こった殺人事件の中でも最も残虐な事件の1つに数えてよいと思う。
【ちょっと思ったこと】

【今日の畑仕事】

三寸ニンジン、小松菜種まき。小松菜と苺を収穫。
【スクラップブック】