じぶん更新日記1999年5月6日開設Y.Hasegawa |
トベラの赤い実と時計台。この季節になると実がはじけて赤いタネが飛び出してくる。時計台右隣りは櫂の木。 |
【思ったこと】 991205(日)[心理]生きがい本の行動分析(6):気持ちが楽になる50のヒント(前編) 9月10日の日記の続き。今回は、中谷彰宏氏の『気持ちが楽になる50のヒント』(三笠書房、1997年)を取り上げるが、それに先だって生きがい本の3つのタイプについて考えてみたい。 生きがい本には、著者の生きざまが強くにじみ出るものと、著者自身は表に出ず、もっぱら客観的にアドバイスを与えるものがあるようだ。後者は後述するようにさらに2つに分かれる。 前回までに取り上げた、スキナーと宇野千代氏の著作は1番目の 私はこういうふうに生きてきました。みなさまの参考になれば幸いです。に属するタイプと言える。各界で活躍している人の成功談、伝記、あるいは小説の主人公なども特定個人の生きざまを通じて訴えかける方法をとっている。これらの場合、その生き方が妥当であったかどうかは直接検証されない。読者がどれだけ納得できるかは、主人公にどれだけ魅力を感じているかに比例しているように思う。 これに対して、著者自身の生きざまが全く現れず客観的に生きがい論を展開するタイプが2つある。1つは、特定の価値観、人生の目的などを強調し、日常行動に意義を与えるもの。いっぱんに宗教に根ざした生きがい論はこのタイプに属するように見える。例えば あなたは神によって選ばれた人です。あなたの〜という行動は神によって祝福されます。これは日常行動が直接もたらす行動内在的な結果に加えて、特定の価値観に根ざした習得性の好子を付加する随伴性を取り入れているとも言えよう。 もう1つのタイプは、多様な価値観には干渉せず、いろいろな視点を提示し こういう見方もあります。お好きな部分だけ取り入れてください。という形で読者の選択に委ねるタイプのもの。今回取り上げる中谷氏の著書は、この第3のタイプに含まれるように思う。 中谷氏の著書は題名が示すとおり、厳密には「生きがい本」というより「励まし本」に相当するものだ。現実の悩み、停滞・閉塞状況をどう解消するかについて、ヒントを示すという形で拘束性の少ない提案を行っている。それぞれのヒントには根拠は一切示されていない。それを採用するかどうかは読者のフィーリングにかかっている。それだけにレトリックで勝負しているとも言える。ただ、中身の大部分はどこかで聞いたことがあるというような常識的なもの。レトリックそのものにはオリジナリティがあるにせよ、本質的に提示しているものは昔から言い古されている処世訓と大差ないと言えないこともない。具体的な内容についての検討は次回に続く。 |
【ちょっと思ったこと】
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【新しく知ったこと】
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【本日の畑仕事】
サツマイモを収穫し、タマネギ苗の植え付け(続き)、大根、ハツカダイコン、ホウレンソウの種まき。 |
【スクラップブック】
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