じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Y.Hasegawa

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[今日の写真] サイネリア。以前に後ろのほうの花の写真を掲載したことがある。これに加えて青の縁取りがある花のほうがだいぶ開いてきた。

2月11日(木)

【思ったこと】
990211(木)[心理]卒論を読み終えたわたし(2)比較広告についての実験計画

 2月8日の日記の続き。今回は、比較広告をテーマにした某氏の卒論研究についての感想。ここでいう比較広告とは、広告の中で他社の同等品に言及し、自社製品のほうが優れているとアピールするような広告のことである。

 この研究では、テレビ受信機について、
  • 比較文を載せない「統制条件」
  • データは載せず、単に「年間消費電力についての省エネ技術はA社(=自社)がB社(=他社)より優れている」との文章を載せる「単純比較条件」
  • 省エネ技術についてA社のほうがB社よりも優れている点について消費電力の具体的数値の表を載せた「具体的比較条件」
の3条件について、質問紙調査が行われていた。

 ここで問題となりそうなのは2つ。
 第一に、比較と言っても、省エネ技術の話題しか取り上げていない点。このことが購買の決め手としてあまり重視されない場合には条件差が見られなくなる可能性がある。

 第二に、「具体的比較条件」が他の条件と異なっていたとしても、数値を比較したこと自体が違いをもたらしたのか、それとも数値を提示したこと自体が違いをもたらしたのかが定かではない。つまり、A社の消費電力についての具体的数値を示しただけで(B社の資料はどうでもよい)影響が出たという可能性が否定できない。ここは、A社の数値だけを詳細に示した対照条件が必要であった。

 いずれにせよ、比較広告自体をあまり抽象的に論じても意味はない。比較広告のちょっとした文面の違いが影響を及ぼすこともありうるからだ。比較広告についての一般的な効果を探るより、どういう状況でどのような比較広告を出せばインパクトが大きいか、といった視点からの分析を進めたほうがよいと思った。
【思ったこと(2)】
990211(木)[言語]三のあとに続く助数詞はなぜ濁音になりやすのだろう?

 2/11夜の「マジカル頭脳パワー」で、「十階建てのマンションがあります。あなたが住んでいるのはナンガイ?」というクイズがあった。正解は三階。「〜階」を「〜ガイ」と濁って発音するのは「三」しか無いからである。これを見てふと思ったのだが、「三」のあとに続く助数詞は濁って発音されることが多いようだ。たとえば、「三本」、「三匹」、「三羽」、「三杯」、「三尺」、「三軒」、「三票」、「三俵」、「三国」、「三千」など...。
以上の事例から、上記の「何階?」のクイズは、「何本?」、「何匹?」などに置き換えても同様に「三」が正解となることが分かる。もっとも、厳密に考えれば「何〜」という質問が最初から「三〜」を想定することはあり得ないが...。
 「三」以外の数についてみると、助数詞が「はひふへほ」で始まる場合には、「一」、「六」、「八」、「十」、「百」では「イッポン」、「ロッパイ」というように半濁音「ぱぴぷぺぽ」に転じることが多いようだ。もっとも「三」のあとにも「三分(サンプン)」、「三編」、「三敗」のように半濁音が続くこともある。

 最初のクイズに戻るが、「何本?」、「何匹?」、「何杯?」、あるいは「何分?」、「何敗?」というように、「何」に続く助数詞は「三」と同様の濁り方をするように思える。「サ」、「ナ」というように「撥音」のあることが関係しているのだろうか。少なくとも「〜ンカ〜」や「〜ンハ〜」よりは「〜ンガ〜」、「〜ンバ〜」のほうが滑らかに発音できるような気はする。但し「四(ヨン)」のあとでは、濁らないほうが多いようにも思う。四本を「ヨンボン」と発音する人は居ないだろう。「四敗」を「ヨンパイ」と発音するように、「四」のあとに半濁音は続きやすいようだが....。

 いっぽう「二」、「五」、「七」、「九」のあとでは、濁音にも半濁音にもならず、「二本」、「五杯」、「七匹」のように「はひふへほ」で発音されることが多いように見える。もちろん、「二題」、「五台」、「七号」のように、助数詞となる漢字がもともと濁音の読みしか存在しない場合は別であるが...。

 以上、何か体系的な法則があるのだろうか。外国人留学生はどうやって勉強しているのだろうか。情報をいただければ幸いです。
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