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じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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【2025年10月】オーストラリア南西部・フラワーハンティング(33)マーガレットリバーの海岸
 このツアーでは最後に、マーガレットリバー近郊の『Pullman Bunker Bay Resort』のコテージに連泊した。海岸に面しており、2日連続で早朝の砂浜を散歩することができた。
 なおマーガレットリバーはインド洋の東の端に面しているためインド洋に沈む美しい夕日が見られるのではないかと予想していたが、宿泊した施設は半島の東側にあるため、じっさいには日の入りは見えなかった。日の出のほうは2日目の朝にしっかり眺めることができた。

2026年2月24日(火)




【連載】サイエンスZERO『体の秩序を守る!“細胞競合”研究最前線』(3)

 昨日の続き。NHK『サイエンスZERO』で2月15日に初回放送された、

体の秩序を守る!“細胞競合”研究最前線

についてのメモと感想。

 続いて紹介されたのは、細胞競合と生命誕生の深い関わりについての研究であった。佐々木洋さん(大阪大学)は、マウスを対象として、授精から間もない胚の段階の研究をしている。授精して3日後の段階では細胞数はまだ100個程度。佐々木さんはこの段階ですでに細胞が死ぬ時に使われるタンパク質を検出した。工場の検品作業で不良品が排除されている工程に喩えることができる。

 ここまでのところでスタジオゲストの井垣達史さん(京都大学)からは以下のような解説があった【要約・改変あり】。
  1. 生命の歴史を考えた時に最初は単細胞生物が生まれ、それが集まって多細胞生物ができていく。多細胞生物では細胞が連携し役割分担をして複雑化・大型化する。
  2. これは生命システムができあがる根源的な要素の1つ。
  3. 細胞競合はその生命の謎を解くカギになっている。
  4. 細胞競合は多細胞生物が持っている生命らしさの源。
  5. 細胞たちが連携してエラーを見つけて取り除いていくことで自分たちを最適化していくプロセスは『生命の自律性』と呼ばれるが、生命がなぜ『自律性』を持っているのかという問題は、生命科学の究極のクエスチョンの1つになっている。細胞競合の仕組みを解くことでこの大きなクエスチョンに迫れる可能性がある。
 (アナロジーがどこまで成り立つのかは慎重であるべきだが)以上の仕組みを仮に人間社会に当てはめてみると、細胞競合というのは、1つの集団の中で単一の主義主張や文化を持った多数派が異なる主義主張や文化を持った少数派を排除していくことに似ているようにも思える。ちなみにギリシャの都市国家では、少数派の集団は都市から追い出され別の場所に植民していったという。但しアテネだけは少数派を追い出さず、民主主義の原則を貫いたというような話しを『3か月でマスターする古代文明』で聞いたことがあった【後日取り上げる予定】。
 素朴に考えると、以下のように比較することができそう。
  • 単一の主義主張や文化を持った人たちが構成する社会は、まとまって行動しやすく強固な国家を作り上げる力を持っているが、体制が専制化、硬直化しやすく、新たな技術の開発が滞り、結果的に衰退・消滅していく恐れがある。
  • 多様な主義主張や文化を持った人たちが1つの社会を構成しようとしても分断や内紛のために先に進めず、単一の主義主張を持った国に滅ぼされてしまう恐れがある。但し、民主主義がうまく機能すれば専制国家以上の発展が期待される。




 次回に続く。