じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
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 備前富士(芥子山)の山頂から朝日が昇る『ダイヤモンド備前富士現象』が終わり、備前富士の南側山麓から太陽が顔を出すようになった。今年は例年になく晴れの日が続き、この一週間ほどは、連続して日の出を眺めることができた。日の出の時刻は6時15分〜22分頃で、ちょうど朝食を終えた時間帯であるため、特に無理をせずに撮影を続けることができた。楽天版に日々の方位の変化の写真を掲載する予定。



2023年10月24日(火)




【小さな話題】「涙」のトリセツ(2)眼輪筋体操,目薬、涙活

 昨日に続いて、10月19日にNHK総合で放送された、あしたが変わるトリセツシ ョー

「涙」のトリセツ

のメモと感想。

 「アブラ」の話題に続いて、放送の後半では、「“正しい”まばたき」の重要性が解説された。
 正常なまばたきは3秒に1回ほど起こるが、アクションゲームを長時間続けるプロゲーマーを検査すると10秒以上全くまばたきをしない現象がたびたび現れた。また、完全に目が閉じない「不完全なまばたき(浅いまばたき)」も生じており、彼らの目の痛みの原因になっていることが確認された。まばたきが不完全なことにより目も乾燥しやすくなる。同じ現象は、プロゲーマーばかりでなく、パソコン作業をよく行う番組スタッフでも生じていた。
 パソコンやスマホばかり使っているとまばたきの回数が減り、まぶたの筋肉が衰えてしまう。するとまぶたが完全に閉じなくなるためアブラの分泌も減ってしまう。これを防ぐには、
  • 1時間に1回、10分程度目を休める。
  • 上まぶた、下まぶたそれぞれについて、眼輪筋体操を行う。
  • 上まぶたを鍛える運動は、
    1. 最初に2秒間しっかりと目を閉じる。
    2. 軽くまばたきを2回。
    3. 上まぶたに力を入れてギューッと2秒間目を閉じる
  • 下まぶたを鍛える運動は、
    1. パッと目を開いてから、下まぶたを上に動かすイメージで「まぶしい目」をする。
    2. 目尻とまぶたの間を指で押し上げて「キツネの目」をし、下まぶたを上に動かすようなイメージで目を閉じようとする。
  • 論文ではこの運動は20分に一度行うと良いとされているが現実には難しいので、1日5回、1回につき5セット行うことが推奨される。
 以上、放送では「マイボーム洗顔」と「上下のまぶたの眼輪筋体操」が推奨された。さっそく私もやってみたが、「上まぶた」と「下まぶた」の動きは連動しており、どちらかの筋肉だけに力を入れるというのはなかなか難しい。またそもそも、力を入れて目をつぶるというのもなかなか難しい。
 今回の放送では全く取り上げられていなかったが、YouTubeにはいくつかの「目の体操」が紹介されている。  これらはドライアイ対策というより、眼球を重視したものと思われる。放送で紹介された「マイボーム洗顔」と「眼輪筋体操」は学会誌で公認された方法であるのに対して、上掲の3本は有効性がどこまで検証されているのかはイマイチ分からない。但し一般論として、眼球をいろいろな方向に動かしたり、近くのものと遠くのものを交互に見るというような運動は目の働きを維持する上では有用であるように思われた。
 放送では、さらに「目薬は正しくさす」ということも指摘された。100人を対象に調査したところ98%の人は間違ったさし方をしていたという。正しいさし方は、
  1. 「あっかんべー」のように下まぶたを下げる
  2. さした後は、まぶたを閉じること
  3. さした後に何度もまばたきをするのは間違い。薬液を押し出してしまう。
  4. 目薬をさした直後、すばやく人差し指で鼻涙管(目と鼻の結合部)のあたりを軽く押す。これにより薬液が鼻に逃げるのを抑える。
 私自身は普段は目薬を全くさしていないので関係のなさそうな話題ではあったが、稀に眼科から処方された目薬をさすときには、上記の1.〜3.はその通りにさしているはず。しかし薬液が鼻から喉の奥に入っていくような感触があり、今後目薬をさす機会があった時には4.を励行したいと思う。

 放送の終わりのところでは、やや唐突に「涙活」が紹介された。感動する映像に触れて涙を流すという取り組みで10年ほど前から少しずつ始まり今では密かなブームになっているという。涙を流すことは副交感神経を活発にさせストレスを軽減させる効果があると言われている。放送は、

人が涙を流す意味はよく分かっていない。しかし、目と心の健康を保つため、今こそ私たちに必要なものなのかもしれない。

というナレーションで終了となった。
 「涙活」はウィキペディアの項目にも挙げられており、それによれば、寺井広樹(日本の実業家、文筆家、株式会社たきびファクトリー代表)によって考案、提唱された造語であると記されている。なので必ずしも学術的に検証されたストレス解消法であるかどうかは疑わしいように思われるが、一般論として何かに感動して涙を流すこと自体は、無感動で決して涙を流さないタイプの人よりはQOLが向上し、さらに「涙友」と交流する効果もあって認知症の予防につながる可能性はあるかもしれない。もっとも、感傷にふけりやすいことがポジティブな効果をもたらすとは限らない場合もあるように思う。それと、感動は日常生活の自然の文脈の中に見出すべきものであって、わざわざ集まって意図的に獲得するようなものではない。また、感動はあくまで結果であって、ストレス解消や免疫力解消の手段として用いるものでは無い(そういう感動は不純な感動に過ぎない)というように思う。但し以上はあくまで私の個人的な感想であり、他の人たちが何を求めようと何を利用しようと、口を出すつもりは毛頭ない。