じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
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 座主川用水は、御野六丁樋で旭川から取水し、三野浄水場構内を通過し、別の用水路と立体交差し、岡大方面に向かっている。写真はその上流域にあるソメイヨシノ。もうしばらくすると、岡大構内を流れる座主川の川面に多数の花びらが浮かぶようになるが、大概の花びらは写真の場所で落花したものと思われる。

2023年4月4日(火)



【連載】AIの進歩で仕事を奪われる人と、新たなビジネスチャンス(2)医療、連載アニメ、フリーシナリオ型のRPG

 昨日に続いて、AIの進歩と人間の仕事について考察する。

 まずは医師とAIの関係について。最近、ツイッター経由で伝えられた情報によれば、GPT-4に日本の医師国家試験の問題を解かせたところ、過去5年間の試験全てに合格したとのことことである。少なくとも知識レベルでは、AIは人間の医師と同等レベル以上に達しているようである。もちろん、AIでは触診はできないし、患者本人に寄り添った治療計画を立てられるかどうかは何とも言えないが、医師が補助的なツールとしてAIを活用すれば誤診や処方のミスを回避できるだろう。
 さらに、予診段階では対話型AIで症状を聞き取り、必要な諸検査を提案、そして検査結果をふまえた治療方針を提案するという形で医療業務の一部をAIに代行させることができるようになるかもしれない。このことによって、医師は急患や重篤な病気の治療により多くの時間をかけることができるし、軽症者は待合室で長時間辛抱することなしに迅速に薬を受け取ることができるようになるかもしれない。じっさい、私の場合も、この数年間に何度か病院にかかったことがあるが、初診の場合などは3時間以上待合室で待たされたことがあり、その上でやっと診察室に呼ばれた時の診療時間は5分程度のやりとりで終了ということもあった。ま、これは重篤な病気で無かったからこそとも言えるが、とにかく大病院での長時間の待ち合いは苦痛であり待っているだけで病状が悪化してしまいそうな気がする。AIが代行できる部分をAIに任せることで待ち合い時間が減り、かつ誤診のリスクを避けられるようになればまことにありがたい。

 さて、昨日の日記ではAIの進歩によって、作曲家やデザイナーの仕事が奪われるようになるのではないかと述べた。これに関連するが、連載アニメの制作者も仕事を奪われそうな気がする。
 3月15日の日記3月16日の日記で取り上げたように、AIはすでに「20年後の鉄郎とメーテル」とか「ドラえもん最終回」を創作できる力を持っている。必ずしも奇抜な展開ではないが、そのままアニメ化しても使えそうなストーリーであった。
 ドラえもんのアニメは今でもTV朝日系で毎週土曜日の17時〜17時半、BS朝日で毎週金曜日の19時〜19時半の間に放送されている。たまにちょっとだけ視ることがあるが、大概のストーリーは、
  • のび太に困ったことが起きる。
  • ドラえもんに道具を出してしまう。
  • その道具の使い方を間違えたり、悪用したことでとんでもないことが起こる。
  • どうにかしてその道具の機能を停止し、もとの生活に戻る。
となっていて、殆どマンネリ状態に陥っているような印象を受けた。このスタイルの連載であれば、【ドラえもんではなくてホンモノの】AIに、ひみつの道具を発明してもらったり、ドラマのシナリオを作ってもらい、さらに動画を制作してもらうことまで、かなりの部分がAIで代行できるのではないかと思われる。

 なお、念のためお断りしておくが、ドラえもんのアニメのすべてがワンパターンというわけではない。なかには、 というものもあれば、 というユニークな作品もあるらしい。これらは、意図的に条件を指定しない限りはAIでは作ってもらえないだろう。

 AIがアニメを制作してくれるようになると、そもそもTVで放送してもらうまでもなく、自宅のパソコンで、自分が依頼したオリジナルのアニメを楽しめるようになる。もちろん、ドラえもんのようなキャラでは著作権上の制約があるが、キャラ自体も自分独自のオリジナルキャラにすれば問題はない。
 さらには最初から固定されたストーリーではなく、RPGのように自分が参加し、自分の関わり方や努力や要望の違いによって結末が異なるようなアニメも作れるようになるだろう。子どもたちが小さかった頃にもすでにロマンシング サ・ガ2のような、自分なりのストーリー展開を作り出せる特徴を持ったゲームは存在していたが、今のAIの技術を活用すれば、さらに自由度を拡大できるはずである。というか、すでにそのようなゲームが発売されているのかもしれないが、私自身は今のところ現実世界との関わりを重視していて、ゲームのことはよく分からない。【←いずれ、要介護状態となって外出ができなくなった時には、そういうフリーシナリオ型のゲームで遊ぼうと思っている】。

 次回に続く。