じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
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 日本相撲協会は7月22日、芝田山部屋、片男波部屋、伊勢ノ海部屋で新型コロナウイルスの感染が確認されたため、所属する力士が名古屋場所13日目の22日から休場すると発表した。新型コロナの感染による途中休場は7日連続。
 この措置により、13日目の中入りの取組は、予定されていた18番のうち7番が、不戦勝・不戦敗という前代未聞の結果になった。
 気になるのは途中休場した力士の来場所の番付だが、これまでの例を踏襲すれば、今場所と同じ地位にとどまることを保障するのが妥当かと思う。但し、途中休場前日までにすでに勝ち越し/負け越していた力士は相応の配慮をすべきであろう。

2022年7月23日(土)



【連載】チコちゃんに叱られる!「チーズが伸びる理由」「卵が常温で売られている理由」

 7月22日に初回放送された表記の番組についての感想・考察。この回は、
  1. チーズがビヨ〜ンと伸びるのはなぜ?
  2. 卵を常温で売っているのはなぜ?
  3. 夏休みの宿題がギリギリになるのはなぜ?
という3つの疑問が取り上げられた。本日はこのうち1.と2.について考察する。

 まず1.の「チーズがビヨ〜ンと伸びるのはなぜ?」というのは、ピザを食べる時などに温められたチーズが伸びるという意味。放送では、「ストッキングが伸びるようなものだから」と説明された。

 放送ではまずチーズの作り方が紹介された。基本は、
  1. 牛乳を加熱殺菌。
  2. 乳酸菌を入れて発酵。【美味しさが増す】
  3. レンネット(子牛や子羊の胃の中に含まれる酵素)を加えると、1時間ほどでタンパク質が固まってプリン状になる。
  4. これをカットしホエイ(水分)を取り除く。
という工程になっている。これをお湯で温めて整形したのがモッツァレラチーズとなり、その後、熟成期間の違いなどにより、カマンベール、ゴーダ、パルミジャーノといった様々なチーズができあがる。

 チーズはカゼインによって作られた網の中に水分や脂肪が冷えて固まっているが、熱を加えると溶けるが、カゼインのネットに包まれているためビヨ〜ンと伸びる。但し、種類によって、伸びるチーズと伸びないチーズがある。

 放送では、「ゴーダ」、「カマンベール」、「チェダー」、「ラクレット」、「モッツァレラ」、「とろけるスライスチーズ」の6種について、それぞれ溶かした状態からスプーンですくってどこまで伸びるのかを比較したところ、一番早くちぎれたのはカマンベールとスライスチーズで9cm、一番長く伸びたのは「モッツァレラ」で163cmであった。一般的に、プロセスチーズよりもナチュラルチーズのほうが長く伸びるが、ナチュラルチーズでも熟成するにつれてカゼインの網目が分解してもろくなるため、未熟性のモッツァレラが一番長く伸びるという結果になったと説明された。
 放送ではさらに、90〜100℃のお湯に食塩を加えてチーズに練り込むという極限まで伸ばす方法により、モッツァレラチーズがどこまで伸びるのかが測定された。借り切りにした体育館内で実験したところ、記録は11m80cmまで伸びることが確認された。

 ここからは私の感想・考察になるが、ピザに使われるチーズはいろいろな種類があり、私もたまにスーパーで「4種類のチーズ」ピザを買うことがある。放送でも言及されたが、これは「クワトロフォルマッジ(クワトロフロマージュ)」と呼ばれる。但し、どの種類のチーズを使用するのかについては特に基準はないらしい。日ハムでは「エダム、モッツァレラ、クリーム、パルミジャーノ・レッジャーノ」、伊藤ハムでは「ゴーダ、モッツァレラ、レッドチェダー、サムソー」が使われているという。

 とろけるチーズというと、チーズフォンデュ用のチーズが思い浮かぶが、リンク先によれば、チーズ本体は、エメンタールチーズとグリュイエールチーズの2種類が最も一般的で、他にヴァシュラン、カマンベールチーズなどがあるという。もっともチーズ本体が溶けやすいというより、白ワインなどで溶かす料理であり、溶けてドロドロになるからといっても、上記の「伸びるチーズ」には必ずしも該当しないようである。




 次の2.の卵の件だが、確かに、スーパーなどでは常温で売られていることが多いいっぽう、家に持ち帰ると冷蔵庫内で保存するのが一般的であり、その理由についてはこれまで考えたことがなかった。

 放送では、「十分日持ちする食べ物だから ただし要注意!」と説明された。もともと卵は常温でもかなり日持ちする食品であり、昔は乾物屋さんでも売られていた。特に冬場は長期保存が可能のためお歳暮などの贈答品としても重宝されていたという。しかし現在では市販の卵の賞味期限はおよそ2週間(パックした日から14日後まで)と定められている。この期間は安心して生で食べられる期間であり、実は卵は10℃以下で保存すると、約50日間は生で食べられるとされている。但し、稀にサルモネラ菌が増殖する可能性があるため、2週間が安心。

 常温で売られている一番の理由は、冷やした状態で売っていると持ち帰る間に外気温により結露が生じて雑菌が付着しやすくなるため。卵の殻には約1万個の気孔が開いているが、結露した水分に雑菌がつくと気孔から入り込んで傷む原因になる。結露を避けるためにはなるべく温度変化の少ない環境で保存する必要があり、養鶏場からGPセンター、出荷用トラック、スーパーに至るまで25℃以下の常温が保たれているという。

 ここからは私の感想・考察になるが、まず、今回の放送では「玉子」ではなく「卵」が一貫して使われていた。こちらのサイトによれば、諸説あると断った上で、
一文字の「卵」は孵化して育つ生き物のたまごを指します。
鳥だけでなく、魚や虫のたまごも一文字の「卵」と書きます。
一方、二文字の「玉子」は食用のものを指し、鶏のたまごを表すのが一般的です。
更に食材の鶏卵に限れば、生の状態のものを一文字の「卵」、調理されたものを二文字の「玉子」とするのが一般的です。
例えば加熱前のものは「生卵」「卵かけご飯」、加熱されたものは「玉子焼き」「玉子丼」といった具合に、分けられることが多いです。
と説明されていた。今回は加熱前の話なので「卵」で妥当であるようだ。

 卵自体は無精卵であっても生き物と同じように呼吸をしており、生きていればこそ長く保存できるとも言える。じっさい、ゆで玉子は常温ではすぐに腐ってしまう。上記にもあるように、賞味期限を過ぎた卵でも、加熱して食べる分にはかなり安全と言えそうだ。

 なお、チコちゃんでこれまで取り上げられた「卵」ネタとしては、 などがあった。ついでに「卵」、「玉子」に関するトリビアとしては、 などがある。

次回に続く。